2015年6月8日号目次
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PROLOGUE
満額回答に 隠された真意
富士山麗に広がる山梨県忍野村。山中湖から北に3kmほど車を走らせると、ファナックの本拠地が見えてくる。黄色の建屋が林立し、周りを鉄製の柵が囲う。通りには黄一色のトラックや社用車が行き交う。異様な光景だ。
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PART 1
「異様」なのには ワケがある
富士の裾野で作られた「黄色いロボット」が世界の工場を席巻している。奇異に見えるビジネスモデルが、孤高の製造業を支える。見た目にひるんではいけない。先入観を捨て、その正体に迫ってみよう。
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PART 2
カリスマを継ぐ「雑用係」の意地
異様であるがゆえに強い、ファナック。この礎は、実質的な創業者の稲葉清右衛門によって築かれた。だが近年、深い森の中で、ある危機が進行していた。
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PART 3
創業者がいなくても勝ち続ける
新しい考え方で経営に取り組まないといけません。内部留保についても、必要以上の規模になれば、どう活用するかは当然、株主から問われる。(稲葉清右衛門・名誉会長が率いていた)昔の体制ではそれを意識しておらず、企業価値を上げることに集中していました。