表紙のイラストが秀逸

「円安でも儲からない」(5/18号)

 5月18日号の(円ドル相場の推移をジェットコースターに見立てた)表紙イラストは秀逸だった。安倍晋三政権と日本銀行の黒田東彦総裁が異次元の金融緩和により、円安を誘導して、物価高を招いた。

 ジェットコースターの後ろの方に乗っている主婦や労働者らは物価高と実質賃金の低下に苦しんでいる。一方でこれとは対照的に、最前列の安倍首相と黒田総裁だけが選挙での勝利と政策目標の実現で満面の笑みを浮かべている。その様子が表紙のイラストでよく描かれていた。今後も楽しみにしている。

岡田 賢(東京都、会社員、28歳)

編集部から

 対ドルの円相場のチャートを眺めていた時、最近の急激な落ち方(円安の進み方)がまるでジェットコースターのよう、というひらめきが生じました。それがきっかけとなって、この号の表紙イラスト案が決まりました。

 2012年の政権交代以降、政府・日銀が進めてきた円安に誘導する政策は、確かにデフレ脱却に向けて一定の成果をあげてきました。

 ですが、日本経済の構造変化を受けて、円安がもたらす「負の側面」にも、これまで以上に注意を払う必要があります。気が付いたら、そのイラストのように「ほかに誰も喜んではいない」とならないように、政府・日銀には慎重な対応が求められます。

/須永 太一朗

日経ビジネス2015年6月1日号 112ページより目次

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