照明の光からデータを受け取る技術の実用化が広がりそうだ。小売りの店舗や広告、道案内など想定される用途は幅広い。街中のあらゆる光が、スマホにデータを運んでくる世界が訪れる。

街中や施設内の光で様々な情報を提供
●可視光通信を応用したデータ送信技術の利用例

 「スマホに光が当たった瞬間、商品情報が画面に出てくるよ。何で?」

 2014年12月の夜。伊勢丹新宿店の一角で、ショーウインドーに並ぶ商品を照らす照明にスマートフォンをかざす人が殺到し、驚きの声を上げた。

 これは、パナソニックと三越伊勢丹ホールディングスなどが共同で仕掛けた、ある技術のデモンストレーションだ。「光ID」という名称の技術で、LED(発光ダイオード)照明などの光を使ってデータを送信する「可視光通信」を応用している。デモでは、店舗の一部エリアでデータを発信できるLED照明を用いたショーウインドーを設置し、データを読み取る専用アプリケーションを搭載したスマホを来店客に貸し出した。

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