韓国経済を支え、世界を舞台に急成長してきた財閥が今、もがいている。原因は、ウォン高や頼みの綱だった新興国経済の低迷だけではない。独裁型経営や、既にある技術の組み合わせといった「強み」が通用しなくなったのだ。スマートフォンの売れ行きが鈍り、収益も伸び悩むサムスン。崩壊し始める中堅財閥。一方で、産業構造が大きく転換する中、これまでにないような革新も生まれている。続々と世界を目指す新興企業。そこからサムスンの次を担う企業は現れるのか。そして、日本企業は変貌する韓国とどう向き合えばいいのだろうか。
(齊藤 美保、河野 紀子、主任編集委員 田村 賢司)
CONTENTS
- PART1
日本人元社員の証言
サムスンが越えられない壁 - Column
「課題先進国」日本より重たい足かせ - PART2
復活への胎動
サムスンの次狙う 「新韓流」モデル - PART3
韓国企業を侮るのはまだ早い