2015年4月20日号目次
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Prologue
元CFOの反乱が映す「遠き復活」
2015年1月19日。東京・品川のソニー本社に、1通の分厚い封書が届けられた。A4用紙で50枚分にもなる封書の宛名はソニーの取締役など「ソニー経営陣」。送り主は、ソニーの初代CFO(最高財務責任者)やソニー銀行会長まで務めた大物OB、伊庭保氏だ。
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PART 1
だから私はソニーを見限った
改革の成果が出てきたにもかかわらず、OBから辛辣な批判を浴びる平井体制。「本当に必要な改革を先送りしている」。これが多くの関係者が挙げる批判の根拠だ。では「本当にやるべき改革」とは何なのか。OB60人と共にソニー迷走の真実を振り返る。
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PART 2 編集長インタビュー
技術軽視していない 成果は出始めている
赤字が続き、上場来の無配に陥るなど苦境が続くソニー。ステークホルダーからは経営体制に対する非難の声も上がり始めた。辛辣な批判に現経営陣の要はどう応えるのか。
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PART 3
まずは「普通の会社」になる
負のスパイラルから脱却するため、ソニーは「普通の会社」を目指し始めた。開発体制を見直し、デバイスの外販事業を強化。自前主義も返上する。リスクを承知の上で、「あの頃のソニー」をいったん封印する。
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Epilogue
大人になったアップル 少年のままで抗うソニー
人間と同じように企業も年を重ねる。日経ビジネスは1983年、企業の寿命は30年であると提言。2013年には、競争環境の変化で寿命は18年まで短縮していると訴えた。ソニー本体の社員平均年齢は既に42歳を超え、会社設立から69年も経過している。