ウエアラブルやロボット、自動運転など、次世代産業分野で日本の大手から画期的な製品が生まれてこない。自前主義などの旧来の枠組みから脱しきれず、イノベーションの壁にぶち当たっている。そんな中、ユーザーニーズを素早くくみ取り、画期的な製品を繰り出すモノ作りベンチャーが続々登場した。大手が開発を牽引する「主」の立場から、ベンチャーの言うがままに技術や部品を差し出す「従」へ。この主役交代の歯車は既に回転を始めた。このまま大手はなすすべもなく転落していくだけなのか。いや、そうではない。「逆転の構図」の中にこそ、日本のモノ作りを再生するヒントが隠されている。

=文中敬称略(池松 由香、広岡 延隆)

CONTENTS

PART 1 逆転の最前線
ベンチャーに頼り切る落日の大企業

PART 2 勝ち馬の乗り方
あえて「従」となり革新力を鍛え直す

PART 3 日本企業が進む道
「相手が生きれば自己も生きる」

日経ビジネス2015年4月13日号 26~27ページより目次