2015年2月2日号目次
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PROLOGUE
明日、荷物が運べない
国内のモノの動きが年末のピークを迎えていた2014年の12月25日。東京の味の素本社に一本の電話が入った。「明日のトラックがありません!」。ある地方の物流拠点から荷物を納品先に運べないという、現場からのSOSだった。
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PART 1
ロストワンマイルの恐怖
ネットからの受注だけをさばく“闇の店舗”の出店競争が日本でも始まる。消費者に商品を届ける「ラストワンマイル」を失わないための激闘の行方は。
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COLUMN
1.5兆円市場に見る未来
世界で最もネットスーパーの競争が激しい市場と言われる英国。食品市場全体が横ばいから減少に転じる中、ネットスーパーは急成長を遂げている。2014年のネットスーパー市場は前年比で10~15%の伸びを記録したというのが、専門家たちのコンセンサスだ。
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PART 2
ヤマトの最終兵器
ネット通販の拡大は、再配達の増加という形で物流インフラの負担を増大させている。それを乗り越えるべく、ヤマトは「経験のデジタル化」で届け方革命を起こす。
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COLUMN
物流イノベーション次々と
世界最大のEC(電子商取引)企業、アマゾン・ドット・コムの進化が止まらない。無人飛行機(ドローン)を使った配送実験に乗り出そうとしている。「プライム・エア」という名前で、荷物の重さ約2.3kg、拠点から16kmの範囲内であれば注文から30分以内で届けることを目指している。現在、米連邦航空局(FAA)にシアトル近郊での実証実験の許可を求めており、実用化も近づいている。
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PART 3
物流は国家なり
組織や産業の枠を超え、モノの流れの全体最適を追い求められるかどうか。企業も国も、物流ファーストへの転換こそが、「逆転の経済」を生き抜く条件となる。