製造業の覇権は渡せない──。2015年、史上4度目となる産業革命が幕を開けた。先陣を切ったのはドイツ。産業界と政府がタッグを組み、「つながる工場」で先行する。インドは虎視眈々と「下克上」を狙い、ITの巨人が主導する米国が待ったをかける。一方、モノ作り大国を自認する日本はスタート地点で足踏みしたままだ。革命の渦はあらゆる企業を巻き込み、世界の産業構造を根底から覆し始めた。今こそ動き出す時。変化から目を背けたままでは、歴史の狭間で埋没しかねない。

(小笠原 啓、宗像 誠之、田中 深一郎、佐藤 浩実)

CONTENTS

PROLOGUE
「日本抜き」の産業革命が始まる

PART1
革命の火蓋切った ドイツの焦りと決意

PART2
インドが仕掛ける下克上

PART3
GEの独走を許すな モノ作りの頭脳争奪戦

PART4
トヨタが“下請け”になる日

PART5
馬車のままでは置き去りにされる

日経ビジネス2015年1月5日号 24~25ページより目次