カメラなどのBtoCからBtoBシフトを加速している。力を入れるのは光学技術を生かした、高性能認識技術などの新規事業。技術と技術を「編集」し、時代に合ったイノベーションの創造を狙う。

(聞き手は 本誌編集長 田村 俊一)

(写真=陶山 勉、以下同)
PROFILE
1935年生まれ、大分県出身。61年3月中央大学法学部卒業後、同年キヤノンカメラ(現キヤノン)に入社。66年にキヤノンU.S.A.に赴任し、79年から10年間社長を務め帰国。93年キヤノン副社長、95年社長就任。2006年に会長に就任し、2012年から現職。2006~10年まで日本経済団体連合会会長。2010年に経団連名誉会長。時間のある週末は、趣味のゴルフを楽しんでいる。

 問 主力のカメラ事業は、市場のマイナス成長が続いています。縮小傾向は今後も続くと見ていますか。

 答 そろそろ底を打ってほしいなと思っています(笑)。レンズ交換式デジタルカメラ(レンズ交換式)は景気に左右されやすいので、景気が良くなれば、着実に回復していくと思います。

 コンパクトデジタルカメラ(コンパクト)の落ち込みは、スマートフォン(スマホ)の普及が大きいですね。しかし、スマホがいわば基礎的なインフラになった今、カメラとスマホを両方持つ人が増えると思います。コンパクト自体もスマホにはない機能を着実に進化させています。例えば弊社の65倍ズームの製品では、土星の輪まで写すことができますし、外野席からキャッチャーのサインを見ることもできます。これはスマホでは絶対にできません。

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