原油安をきっかけに、世界の投資家がリスク資産から資金を引き揚げている。衆院選後の円安・株高期待は一変し、市場の不安定な値動きが消費者心理を冷やす。安倍首相が政治の主導権を確保したのとは対照的に、東京市場の主導権は国内から失われている。

原油安は株高・円安の流れを崩すか
●3大市場の値動き(9月2日を1.0として指数化)
(写真=ロイター/アフロ)

 南欧や中国の景気停滞をきっかけにした原油安が、世界の金融・資本市場を揺らしている。衆院選後、年末にも2万円に手が届くと期待されていた日経平均株価は一転、一時1万6000円台に沈む水準まで下落。為替も1ドル=117円前後まで円安修正が進んだ。マネーの逆回転は第2幕に入ったアベノミクスの行方に影を落とす。

 「先月に比べると来店客の減少には歯止めがかかったが、相変わらず小分け給油の節約派が多い。クリスマスを控え、本来もっと伸びてもいいのですが…」。こう話すのはガソリンスタンド大手、シンエネ・エクスプレス小山SS(栃木県小山市)の信末智マネジャーだ。

次ページ 「石油のGゼロ時代が到来」