2014年12月1日号
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特集 景気失速の主犯
解散で舞い上がるのは市場だけ
2つのサプライズが投資マネーを日本株に引き寄せた。日本の7~9月期の実質GDP(国内総生産)速報値が、事前の市場予想を覆し、前期比年率でマイナス1.6%という衝撃の数字になった11月17日。米国のヘッジファンド、インダス・キャピタル・パートナーズのパートナー、ハワード・スミス氏はニューヨークの本社でその数字を見ながらつぶやいた。
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特集 景気失速の主犯
街角景気、通説の嘘
景気は生き物のように動き、これまでの「常識」「法則」は猫の目のように変わる。針の穴から世相をのぞくように、街角景気をつぶさに観察すると日本経済のうねりが見えてくる。アベノミクスで復調がささやかれてきた消費、物価、そして雇用にも変調の兆しが出始めた。
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特集 景気失速の主犯
「外需が牽引」の幻想
政府・日銀はアベノミクス効果が出ている間に海外需要が復調する道筋を描く。だが輸出の回復は遅れ、企業の海外生産シフトがその一因になっている。世界経済は低成長時代の入り口に立つ。外需に過度な期待はできない。
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特集 景気失速の主犯
民が射る3本の矢
安倍政権が消費増税を公約した2017年の景気は予断を許さない。アベノミクスの本丸である成長戦略の歩みも遅い。企業から始める「新・3本の矢」で経済の底上げを図る時に来ている。