富士フイルムがインスタントカメラ「チェキ」を増産する。スマホに押されるデジカメとは別の領域で、カメラ市場を開拓する。アナログの写真技術にこだわる執念が、2度目のヒットに結びついた。

5年間で販売台数7倍に
●チェキの販売台数推移

 スマートフォンに侵食され、市場の縮小が続くデジタルカメラ。各社が受注減への対応に追われる中、富士フイルムはあるカメラを増産する。アナログのインスタントカメラ「チェキ」である。11月21日には新商品を発売し、10億円を投じてカメラ本体と専用フィルムの生産能力を2~3割増強する。

 海外で販売を急速に伸ばしているためだ。2014年4~9月期のチェキ販売台数は、前年同期比で8割増えた。想定を大幅に上回ったことを受け、富士フイルムは10月、2015年3月期の販売計画を、前期比120万台増となる350万台に上方修正した。同社は今期、デジカメを高級機種に絞り込んだが、その販売台数を抜く勢いだ。

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