2014年11月10日号
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特集 黒霧島 5000日戦争
こんな会社、見たことない
南緯69度、東経39度に位置する南極・昭和基地──。日本は1956年から半世紀以上、極地の天文や気象、地質、生物研究のため、この地へ観測隊を派遣し続けてきた。
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特集 黒霧島 5000日戦争
「黒霧島」、全国制覇への5000日
大正5年に創業し、80年間、宮崎の中だけで商売を続けてきた霧島酒造。事業環境の変化で営業エリア拡大を余儀なくされたのはつい18年前のことだった。以来、老舗蔵元は何を考え何をしてきたのか。その全軌跡を振り返る。
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特集 黒霧島 5000日戦争
3代目、就任
九州焼酎戦争の勃発と先代の急逝により突如訪れた経営危機。酒税引き上げも迫る中、急遽登板した3代目社長は大胆な巻き返し策に打って出る。柱は2つ。一つは「先代文化の一部否定」、もう一つが「リスク覚悟での経営資源の徹底集中」。霧島酒造の躍進はすべてここから始まった。
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特集 黒霧島 5000日戦争
黒霧島、誕生
芋焼酎と言えば、当然のことながら芋臭いのが特徴だ。ところが、霧島酒造が開発したのは、自己否定につながりかねない「芋臭くない」焼酎。後の起死回生につながる強力な武器は、商品開発思想のコペルニクス的転回から生まれた。
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特集 黒霧島 5000日戦争
決戦、福岡
新しい商品を売る上では、その魅力をいかに消費者に伝えるかが勝負の分かれ目になる。販促キャンペーンはどんな商品でも展開されるが、霧島酒造の戦略は、「通常ではあり得ない方法」による意外感を演出した。
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特集 黒霧島 5000日戦争
生産革新
福岡での販促成功に空前の焼酎ブームが加わり、販売量が増加し始めた黒霧島。だが急激に需要拡大した結果、商品不足に陥ってしまう。危機を脱するため、打ち出した戦略が「通年生産」と「農家囲い込み」。いずれも、今までの焼酎生産の常識を否定する前代未聞の試みだった。
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特集 黒霧島 5000日戦争
大型投資
時機を逸した大型設備投資は、企業の存続に関わる。過去には日本の半導体メーカーが需要を見誤り、総崩れした。だが、霧島酒造は空前の焼酎ブームが過ぎ去る気配を感じながらも、「乾坤一擲の逆張り投資」を決断した。
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特集 黒霧島 5000日戦争
そして首都圏へ
地方企業が業績を伸ばそうとすると、つい大都市の東京や大阪で勝負がしたくなる。しかし、霧島酒造は販管費がかさむ大都市を最後まで避け、周辺の中規模都市を少しずつ攻略。足場を固めてから、最終決戦に打って出た。
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特集 黒霧島 5000日戦争
クロキリ戦略を大企業のグローバル化に応用する
宮崎県外の市場を次々に攻略し、全国制覇を達成した霧島酒造。その戦略は、大企業がグローバル化を進める上で貴重な参考資料になる。クロキリ戦略が映す、文化や言葉の壁を越え商品を売るための極意とは。