素材こそが世界を変える。有望だと確信すれば、数十年待つこともいとわない。その「執念深さ」の原点とは。強さと弱さを日覺社長が語る。

(写真=村田 和聡)
PROFILE
日覺 昭廣(にっかく・あきひろ)氏
1949年兵庫県生まれ。71年東京大学工学部卒業、73年東京大学大学院工学系研究科・産業機械工学修士課程修了後、東レに入社。その後、工務第2部長、エンジニアリング部門長、水処理事業本部長などを経て、2007年6月に副社長、2010年6月に社長に就任した。CEO(最高経営責任者)兼COO(最高執行責任者)。大学時代は少林寺拳法部に所属し、ドライブを趣味とする。

 問 2014年3月期に経常利益で過去最高益を更新し、今期もそれを上回りそうです。まずは、好調を維持している秘訣から教えて下さい。

 答 我々はあくまで素材メーカーです。世の中を変えるのは、革新的な素材しかないと信じています。小さくてもキラリと光るものがあればいい。成長している分野で求められているものを生み出し続ける限り、必ず競合他社に打ち勝ち、最後まで生き残れます。

 問 簡単におっしゃいますが、日本の製造業でそれを実現できている企業は多くありません。

 答 電機のような組み立て産業では、顧客の嗜好に合わせる必要があります。何が好まれるかは人それぞれですし、時代によっても変化します。ニーズをいち早くつかまえるために、企業自体も目まぐるしく変わる必要があります。