「結局、フィギュアと試作品を作る道具でしょ…」日本では、3Dプリンターをこう過小評価する人が多い。だが、米国ではグーグルやゼネラル・エレクトリック(GE)がこの装置で、新たなモノ作りの地平を拓こうとしている。一人ひとりに最適化した商品を、外部の知恵を取り込んで作る。独り善がりのモノ作りが通用する時代は終わった。それは開発や生産の現場のみならず、物流や販売にも革命を起こす。3D生産革命にどう向き合うかで、ニッポンの未来が変わる。

(佐藤 浩実、田中 深一郎、白壁 達久)


本誌が3Dプリンターで作製した。設計データに基づき、樹脂を溶かして固めながら自動的に積層。サイズは10×10×2.5cm、約4時間で完成した(写真=川口 大藏 製作協力=ケイズデザインラボ)

(3Dプリンターの基礎知識は「COLUMN 理解を深めるポイント」へ)

CONTENTS

PART 1
米国発、「印刷」革命

PART 2
モノ作りの常識を変える3つの「P」

PART 3
全てに好機と危機

COLUMN
理解を深めるポイント

日経ビジネス2014年9月1日号 24~25ページより目次