シリーズ
第2特集

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「インフレーション・ドミノ」 押し寄せる価格上昇の波
世界の物価上昇が止まらない。パンデミック下で人手が不足し、物流が停滞し、個人消費は回復の兆しがあるにもかかわらず、物資の供給が制約される。米国、欧州、東南アジアのそれぞれの地域から、食品や消費財、エネルギーなどの商品相場…
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自動車部品業界、EV化で「変身」待ったなし 技術開発に心血注ぐ
風雲急を告げる電気自動車(EV)シフトが、自動車部品メーカーに変身を迫っている。過去100年以上、車を支えてきたエンジンやその周辺装置は消えゆく運命にある。EV時代への生き残りをかけて、各社は新たな技術開発に心血を注ぐ。
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水素で製鉄、光の半導体、微生物で「泥電池」…… 常識覆す「超絶技術」 ゼロカーボンの未来開く
「2050年にカーボンニュートラル」の目標は、今までの延長線上では達成できない。産業活動やインフラなどで、これまでの常識を覆す技術的ブレークスルーが必要だ。製鉄、半導体、微生物発電……。日本企業が取り組む画期的技術開発を…
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好調サイバーエージェント 危機から育てたテック路線
サイバーエージェントはインターネット産業で日本を代表する企業の一つになった。ネットテレビ「ABEMA」の印象が強いが、屋台骨はネット広告とスマートフォンゲームだ。ある危機を経てテクノロジー路線に転換。変わらぬベンチャー精…
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「タイパ」時代に勝つ マーケティング新潮流
映画のあらすじと結末を紹介する10分ほどの動画「ファスト映画」に人々が群がった。「無料だから」と断じるのは早計だ。時間対効果を重視する消費傾向の表れでもある。消費者の変化にいち早く気付いた企業が「時間」を軸にした差異化に…
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星野リゾート、スノーピーク… 経営の「教科書」を持つ会社はなぜ強いのか?
経営学の「教科書」を活用して、持続的な成長を実現する企業が注目を浴びている。星野リゾート、スノーピーク、YKK、エレコムなどはトップ自らが「教科書経営」を実践する。科学的に検証された手法を使い、企業の競争力を高める経営か…
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経済再生の大敵、日本を覆う不安心理 解消に必要な「物語力」
バブル崩壊以降、日本人の不安は増しており景気回復のきっかけがつかめない。経営学の分野では「ナラティブ(物語)」の重要性が認識されつつある。今の日本に必要なのは、人々の気持ちを前向きに変える物語かもしれない。
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建設業界も脱炭素サバイバル グリーン革新、自らの手で
計画から竣工まで時間がかかる建設業界にとって、2050年は近い未来だ。五輪特需が終わり業界が冷え込む中、脱炭素で出遅れれば淘汰される可能性もある。「創」「蓄」「省」をキーワードに建設各社が自ら技術開発を主導しようと動き出…
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内部告発者たちの警鐘 企業に求められる姿勢とは
2022年6月施行予定の改正公益通報者保護法で、企業担当者は刑事罰対象となる。多くの企業は通報制度を設置しているが、周知徹底などの運用面で課題がある。過去、決死の覚悟で不正を告発した通報者の言葉から浮かぶ制度の問題点とは…
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知られざる2兆円ガリバー企業 クボタ、デジタル化で開く ニッポン農業の未来
売上高2兆円を射程に入れた国内農機最大手クボタがスマート農業に力を入れている。狙うのは国内市場での再成長。デジタル技術で農業経営のあり方を変える試みだ。築き上げた農家との濃密な関係を武器に、ニッポン農業の未来を切り開こう…
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「脱炭素なくして資金なし」グリーンマネーの奔流
温暖化ガス削減関連の投資資金「グリーンマネー」は世界で4000兆円を超える。投資家は企業に気候変動対応を強く求め、おろそかな企業から投資を引き揚げる。世界を覆う大潮流。資金の流れが企業に待ったなしの変革を迫る。
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宇宙事業進出のキヤノン電子 20年越しで「製造子会社」から変貌
超小型人工衛星の事業に進出し、民間発射場での打ち上げサービスの開始も目前。いわゆる「製造子会社」だったキヤノン電子は、独自色が強い高収益企業に変貌した。その背後にあったのは、徹底したムダ取りと人材育成を進めた20年越しの…
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長期・コツコツはもう古い? 変わる住宅ローンの常識
一定額を長い間、コツコツと返済する。そんな住宅ローンのあり方が見直され始めた。収入・雇用の不安定化や高齢化など、利用者を取り巻く環境が変わっているためだ。長期でリスクを取り続けることを前提としたローンの仕組みの持続性が問…
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日産、東芝をダメにした「裸の王様」撃退法 率直に意見できる組織を
特殊部隊や民間パイロットの世界では、上司への遠慮が死に直結しかねない。誰でも率直に意見交換できる組織づくりや対話法が発達したのも必然と言える。日産自動車や東芝に教えたかった、「裸の王様」撃退法を伝授する。
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パナソニック、7700億円買収の舞台裏 「これで無理ならもうダメだ」退く津賀氏、最後の思い
パナソニックは9月17日、米ソフトウエア会社のブルーヨンダーを71億ドル(約7700億円)で買収した。3年超続いた買収を巡る議論は今年3月、社長退任間近の津賀一宏による「一押し」で終幕を迎えた。社長在任の9年で成し遂げら…
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「日本車王国」東南アでEV攻防戦 中・韓・現地メーカーが攻勢
日本メーカーが市場シェア8割を握る「日本車王国」の東南アジアで異変が起きている。電気自動車(EV)を突破口にして反撃しようと中国や韓国などの企業がうごめき始めた。足元の需要に応えながら将来も勝ち続けるための戦略が日本勢に…
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ベゾス後のアマゾン 「果てなき膨張」へ再起動
今年7月、創業者のジェフ・ベゾス氏がCEOを退任した米アマゾン・ドット・コム。アンディ・ジャシー新CEO率いる売上高約40兆円の「帝国」は、どこに向かうのか。発表されたばかりの新製品群や新体制の顔ぶれから、次なる成長シナ…
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未来のロボットは念じて操作 機械と融合、脳も進化 ヒトを超える「人間拡張」
パラリンピアンが五輪選手の記録を超え始めた。後押しするのは「人間拡張」技術だ。失った機能を補完するだけでなく、「ヒト」の能力を向上させる原動力にもなっている。倫理的な問題もはらむが、科学技術に新たなパラダイムシフトを起こ…
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品川区より所得が高い北海道猿払村、ホタテ漁「公平な組織」で活力
北海道の北端に、東京都区部の住民と並ぶ平均所得を誇る村がある。ホタテ漁が盛んな猿払村。水産業を基幹とするライバルの市町村民の収入を大きく上回る理由は、豊かな漁場があるというだけではない。漁協の公平な分配や高齢の組合員を支…
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令和の商業施設、世界観とライブ感で新風 コロナの制約に抗う
新型コロナウイルスの感染拡大により、逆風にさらされる集客施設。大々的に人を呼べないという制約の中、発想力で逆風をはね返す新星が現れ始めている。共通するのは、カテゴリーを絞ることで「顔」をつくり、これまでにない世界観を表現…