安く作り、安く売る──。日本企業が20年近く志向してきたデフレ対応型の経営が、原材料費の高騰や市場の成熟を背景に、行き詰まりつつある。4月の消費増税もあって多くの企業は値上げを打ち出しているが、環境変化を乗り切るには、価格戦略の変更だけでは不十分だ。製造から販売まで会社のあらゆる仕組みを見直し、「高く売る体制」を構築することが欠かせない。デフレ型から脱デフレ型へ経営モデルを転換することは中長期的にも、日本企業が生き残るための重要な条件となる。

CONTENTS
-
1 製造編
付加価値の原点は手作り -
2 マーケティング編
顧客はコストをかけて創る -
3 開発編
コスパでなくバリューを追う -
4 人事戦略編
売上高人件費率は気にしない -
5 財務戦略編
内部留保はため込まない -
6 経営目標編
成長率は低くても構わない -
7 研究編
あれもこれも研究する