2014年4月7日号
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特集 脱デフレで勝つ
苦渋の値上げ最前線
原材料の高騰などに対応すべく、多くの産業で値上げラッシュが始まっている。安売り戦略に徹してきた企業も多く、現場の発想転換は容易ではない。だが、経営環境は、デフレ戦術が続けられない状況になりつつある。
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特集 脱デフレで勝つ
7つの発想転換がカギ
脱デフレ経営の構築には会社の仕組みを見直すことが必要だ。修正すべきポイントは、「製造」から「研究」まで多岐にわたる。過去20年の常識の逆とも言える、大胆な発想転換が欠かせない。
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特集 脱デフレで勝つ
付加価値の原点は手作り
マレーシア・ジョホール州のスナイ工業地区は、シンガポールからクルマで1時間30分ほどの場所にある。その一角にあるのが、サイクロン掃除機を手掛ける英ダイソンの最終組み立て工場だ。
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特集 脱デフレで勝つ
顧客はコストをかけて創る
ネスレは、スイスに本社を置く世界最大の飲料・食品メーカーだ。その最大の特徴は収益力の高さで、ネスレ全体の営業利益率は15%以上に及ぶ。その大きな牽引役となっているのがネスプレッソ事業だ。1986年の事業開始以来、世界的なコーヒーブームなどを背景に、着実な成長を続けてきた。
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特集 脱デフレで勝つ
コスパでなくバリューを追う
本体価格7万9000円(税抜き)とケタ外れに高額な家庭用ミキサーが存在する。米バイタミックスが販売している「TNC5200」だ。販売代理店のアントレックス(東京都新宿区)が2009年から日本でも本格発売した。
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特集 脱デフレで勝つ
売上高人件費率は気にしない
米シリコンバレーに、ゼネラル・エレクトリック(GE)が2011年秋に新設した「グローバルソフトウエアセンター」がある。開所2年余りで、700人のソフトウエアエンジニアを採用した。3年間で総額10億ドルを投じ、1000人規模まで陣容を拡充する。
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特集 脱デフレで勝つ
内部留保はため込まない
フィリップスが2013年4月に日本で発売した油を使わない調理家電「ノンフライヤー」が好調だ。販売価格1台約3万円にもかかわらず、発売から1年で予想の4倍となる20万台の販売が見込まれている。健康志向を強める日本の消費者の支持を獲得した。
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特集 脱デフレで勝つ
成長率は低くても構わない
過去20年、食品スーパーでは、天候不順などで時折高騰する野菜などを除き、販売価格の低下が続いた。その中で唯一、デフレの波に洗われなかった一角がある。アイスクリーム売り場のハーゲンダッツコーナーだ。
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特集 脱デフレで勝つ
あれもこれも研究する
17.3%と4.6%──。この2つの数字が、何を比べたものか分かるだろうか。正解は、大手価格比較サイト「価格.com」での、人気のロボット掃除機2機種の値下がり率だ。
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特集 脱デフレで勝つ
デフレ型、余命5年
人口の減少は着実に国内市場を縮小させ、大半のデフレ型ビジネスを消滅させる。海外展開を図るにしても、「安く作り安く売る商品」では欧米勢に対抗できない。脱デフレへの経営モデルの転換は、中長期的にも企業が生き残る必要条件となる。