大手企業の社長交代が相次いでいる。好業績を受け、花道を飾る交代劇が目立つ。ただ、統計は日本企業の「交代下手」を示す。世界で戦える社長の条件とは。

(熊野 信一郎)

 資生堂、日立製作所、新日鉄住金、東京ガス、高島屋、旭化成、帝人、コニカミノルタ、三菱自動車──。

 大手企業の社長交代の発表が相次いでいる。例年、4月1日付人事の発表は2月中旬以降に本格化する。今年は1月から多くの発表があった。

 「やり残したことはない」。4月から会長に専念する新日鉄住金の宗岡正二・会長兼CEO(最高経営責任者)の言葉が象徴的だ。業績を回復させ、花道を飾るケースが多い。

日経ビジネス2014年3月3日号 56ページより目次