中国は今、建国以来の岐路に立つ。経済成長をあまりに重視してきた結果、環境汚染が完全に限界を超えた。濃霧で数m先も見えない大気、汚染物質が垂れ流された河川、そして安全な食糧を生み出せない大地。中国の政府や国民も、環境問題の克服へ向けて動き出した。だが、それだけでは明らかに力不足だ。隣国の危機に日本は何ができるのか。「政冷経冷」を超えて、今こそ考えるべきではないか。

(山根 小雪、上海支局 坂田 亮太郎、宮澤 徹)
北京周辺で深刻さが目立つ
注:中国環境監測総站が毎月公表している主要74都市の空気質量総合指数について2013年2月から11月までの平均値を都市別に算出。値が大きいほど汚染度が高いので、平均値の順に「大気汚染ワースト都市ランキング」として並べた。空気質量総合指数はSO2(二酸化硫黄)、NO2(二酸化窒素)、微小粒子状物質(PM10とPM2.5)、CO(一酸化炭素)、オゾン(O3)の6つの汚染物質の平均濃度を1日当たりの許容値で割って算出している

CONTENTS

序章
日本人駐在員家族の息苦しい毎日

1章
黒い霧が変える国の姿

2章
外資にも向かう矛先

3章
藁にもすがる庶民

4章
技術だけでは負ける

5章
中国が進む道、日本が照らす道

日経ビジネス2014年2月3日号 22~23ページより目次