欧米が発祥の「ライブラリー」を日本に初めて紹介したのは福澤諭吉だと言われる。福澤は『西洋事情』で、「西洋諸国の都府には文庫あり。ビブリオテーキと云ふ」と述べている。その後、欧化政策の流れに乗って、公共図書館が整備されてゆく。

 しかし、近年はIT(情報技術)の普及で必ずしも図書館が必要とされない社会になってきた。ただ単に「本を借りるところ」では、存在意義が問われる。基本的に無料の行政サービスは現在、利用者の減少と運用コストの増大という課題を抱え、黄色信号がともっている。

 ところが最近、斬新な図書館が現れ始めた。佐賀県の武雄市図書館は昨春の改装を機に一新した。同市は温泉以外に目立った観光産業はない。ところが今や、図書館の駐車場には地元ナンバー以外の車が目立つ。

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