真に効率的な労働を

「『8割がブラック』に恐れる企業」(12/30号)

 ブラックと言われている企業では、様々な悪い慣習がまかり通っているのだと思うが、ブラック企業に限らず、日本企業が不祥事を起こしたり事業効率を悪くしたりする一番の原因は、「ハードワーク=長時間労働」と思っている経営者や労働者が多いことだろう。

 私が過去、日本におけるサマータイム導入の是非を知人と議論した際、「結局、朝早くから仕事をしても帰宅時間は同じだから意味がない」と考える人が多くいた。これはまさに、会社にいるだけで、本当に集中して効率よく仕事をしていないことの表れだと思う。

 各企業が時短に取り組むとともに効率性を真に追求していけば、ROE(自己資本利益率)の向上や多様性のある人材活用など、グローバル化や少子化という日本の問題解決に必ずやつながると考える。

 企業経営者には、このことを真剣に考え、健全なゴーイングコンサーン(※編集部注 企業を継続させることを前提にした考え方)を目指してもらいたいと思う。

原田 正純(東京都、自営業、44歳)

編集部から

 労使一体で新たな価値を生み出すのが日本の強みでしたが、ここ数年は人件費抑制を優先しがちです。ブラック企業問題の勃興と批判は、その反動とも受け取れます。仕事を通じて何を学び、未来に生かせるのか。長期安定雇用を約束できないならば、経営者はそれに代わる何かを示す必要があると考えます。

/白壁 達久

楽天は責任を自覚せよ

「楽天、自ら崩した『ネットの安心』」(11/18号)

 私は基本的に大衆薬ネット販売の全面解禁(劇薬指定品を除く)に賛成だ。ただし、ネット販売で薬事法違反が起これば「規制強化」「直販・モールサイト運営者問わずネット販売から締め出す」といった懲罰があることが大前提だ。

 楽天の三木谷氏は「薬の対面販売の方が危ないんじゃないか」と言う。ならば、楽天市場の出店者に薬事法違反があったらどうするのか。まずは氏が楽天の販売・管理体制の詳細を示して、問題対処への責任を自覚すべきだろう。

 昨年の夏、三木谷氏は電子書籍リーダー「コボ」の販売で起こった混乱の原因を、サーバー環境不備・想定外の多様なユーザーだけに起こる問題・購入者への導入説明の不備といった「単なる準備不足」によるものと片づけた。そして先の「楽天日本一セール不適切表示問題」では、店舗審査・監視体制の不十分さが指摘されている。今、楽天市場に命に関わる薬を売る準備はできているのか。私には到底そうは思えない。

柿崎 和男(東京都、会社員、50歳)

編集部から

 ネットが100%安全だとは思いません。ですがそれは現実のお店での買い物が100%安全ではないのと同じです。対面には対面に、非対面には非対面に適切な販売手法があるはずです。適切な販売環境を整えない事業者に薬を販売する資格がないのはネットもリアルも同じ。建設的な議論が進むことを祈ります。

/中川 雅之

日経ビジネス2014年1月20日号 96ページより目次

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