米シリコンバレーのネット企業が新機軸を打ち出した今年の米家電見本市「CES」。「4Kテレビ」や「車載情報システム」など、様々な分野で主役の交代を印象づけた。家電だけでなく、自動車業界までもが、シリコンバレーの「下請け」になるリスクに身構え始めた。

 「とりわけ目新しい技術訴求があった年ではないな」

 1月上旬に米ラスベガスで開かれた家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」。開幕日の1月7日午前に、韓国サムスン電子やソニーなどライバル各社の展示ブースを見て回ったパナソニックの津賀一宏社長が漏らした感想は、今年のCESの雰囲気を端的に言い当てている。

 かつて家電大手が競うように出展した有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)ディスプレーなどの次世代技術は脇に追いやられ、表示部が湾曲した大画面テレビや高速無線通信規格「LTE」対応のスマートフォン、腕時計型や眼鏡型のウエアラブル端末など、既存技術を使った想定通りの製品が各社の展示ブースの大部分を占めた。ここ数年、最も注目を集めていたサムスン電子の記者会見でさえ、驚きのある発表がほとんどなかったせいか、途中退席する参加者が目立ったほどだ。

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