シリーズ
編集長インタビュー

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川村隆・日立製作所名誉会長「経営者よ『情より理』を貫け」
かつての上司から聞いた「ザ・ラストマン」の教えを胸に、大赤字に陥った日立を復活させた。事実上国有化された東京電力ホールディングスの会長に招かれ、東電の再生にも挑んだ。2050年の「脱炭素」に向けて日本の社会や企業が進むべ…
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帝国ホテル・定保社長、渋沢翁の原点に立ち返る
コロナ禍により日本を代表する老舗ホテルも客室稼働率1割にまで追い込まれた。危機をばねに始めるサービスアパートメントは上々の滑り出し。次の収益事業に知恵を絞る。強い逆風にあらがい、生き残るための取り組みを聞いた。
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日本ペイントHD・田中社長「乗っ取りかどうかにはこだわらず」
日本ペイントHDがシンガポールのウットラムグループの塗料事業を1.3兆円で買収した。その代わりにウットラムが約6割を持つ株主になったため、「乗っ取られた」という見方もある。三菱UFJフィナンシャル・グループ出身の田中社長…
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任天堂・古川社長が語る危機感 「敵は『飽き』、毎年正念場」
ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の販売計画を2度上方修正し、12年ぶりの最高益を見込む。それでも、好調と不調の大きな波を繰り返してきた反省を心に留め置く。脱・カリスマ経営でいかに持続的な成長を成し遂げるのか。
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河野太郎規制改革相、霞が関のお上意識を覆す
菅義偉政権の発足に伴い、2度目となる行政、規制改革の担当大臣に就いた。就任直後から矢継ぎ早に改革案を示し、日本に巣くうムリ、ムラ、ムダの削減を急ぐ。首相候補と目される改革派に日本を再起動させる取り組みを聞いた。
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三菱電機・杉山社長「もうハードにしがみつかない」
三菱造船の電機製作所を母体として設立してから2月1日で100周年となった。だが、2021年3月期を最終年度とする中期経営計画の目標は未達に終わりそうだ。日本の電機産業が頭打ちになる中、次の100年をどう攻めるのか。
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エマニュエル・トッド氏、エリートが分断を解消せよ
ソ連崩壊や英国EU離脱を予期した歴史学者は今、民主主義を阻む原因が教育にあると見る。エリート層が大衆と自分たちは違うと思い込む西欧の分断社会では何も解決しないと説く。民主主義を取り戻さなくてはいけない。どうすればいいのか…
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伊藤忠・岡藤正広会長CEO「経営者は乱世に備えよ」
2021年はコロナ禍からの回復を期待する声が上がるが、伊藤忠商事の岡藤正広会長CEO(最高経営責任者)は「予想は無意味」と言い切る。苦しんだ競合他社を圧倒し、利益で業界トップに立とうとしているが慢心はない。多少の環境変化…
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リコー・山下良則社長「複合機の会社から脱する」
新型コロナウイルスの感染拡大で、働く人々にとってのオフィスの位置付けは一変した。出社人数が減り、印刷回数もめっきり減った。複合機の存在価値が徐々に低下している。複合機を主力にするリコーは、このピンチをどうしのぐのか。
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吉本興業・岡本昭彦社長「テレビにも頑張ってほしい」
昨年、所属のタレントと反社会的勢力との関係が問題に。対応から多くを学んだと振り返る。コロナ禍で自社の強みとは何かを突き詰め、唯一不変の軸は劇場にあると確信した。ユーチューブでファンを育てテレビにも出る。もう完全に割り切っ…
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日商会頭三村氏「中小企業の淘汰・再編加速?それは違うよ」
コロナ禍で業績をむしばまれ、日本各地の中小企業が苦境に立たされている。片や賃上げや生産性をものさしに、もっと中小の淘汰・再編を加速すべしとの意見は根強い。こうした考えに真っ向反論、「その前にやるべきことがある」と説く。
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養老孟司氏が語る「今こそ青臭いことを考えよう」
解剖学の知識を交えて社会現象を解説し、歯に衣(きぬ)着せぬ語り口に多くの人が耳を傾けてきた。誰もが戸惑ったコロナ禍に、どう向き合ったのだろうか。人生とは、仕事とは何か。今こそ根源的に考える時だと説く。
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三菱ケミカルHD小林会長「企業価値、最低2倍に引き上げる」
日本の総合化学大手で初めて、外国人社長を起用する決断をした。ベルギー出身のジョンマーク・ギルソン氏に、4月から経営のかじ取りを託す。深くかかわった人選の経緯、背景にある危機感について聞いた。
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JTB山北社長、デジタルで旅をつくり直す
新型コロナウイルスにより、観光客が一時ほぼゼロになるほどの打撃を被った。逆風は今も続く。だが危機を通じ、インバウンド頼みだった過去を振り返る機会を得た。デジタル技術を融合させ、旅のあり方を見直す取り組みが始まった。
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平井卓也デジタル改革相「デジタルの本質を見極めよ」
新型コロナウイルスによって日本のデジタル政策の弱点が浮き彫りになった。菅新内閣はデジタル庁新設を急ぎ、抜本的改革に乗り出そうとしている。米中衝突が激しさを増す中で日本はデジタル時代をどう進むべきか。
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三菱自動車・加藤CEO「経営危機、迷いは消えた」
日産自動車と仏ルノー、三菱グループとの関係など、難しいかじ取りを迫られている。故・益子修元会長から2019年にトップの座を引き継ぎ、改革を進める。人員削減にも着手。収益だけでなく「らしさを取り戻す」と言う。
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NTT澤田社長「再び日本を強くする」
4.3兆円の巨費を投じてNTTドコモを完全子会社化すると決めた。競合に押され、携帯料金の値下げ圧力が強まる中の守りの一手とみる向きもある。だが、決断の背景にあるのは日本の競争力への強烈な危機感だ。
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「日本企業はトップが弱い」堀場製作所・堀場会長
社長就任から売上高を5倍以上に増やし、海外社員が過半のグローバル企業に変貌させた。従業員をファミリーととらえて「ホリバリアン」と呼ぶなど独特な企業文化の担い手でもある。世界で技術開発を競う企業から見た日本の課題を聞いた。
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キヤノン御手洗会長「分断の修復が日本の役割」
キヤノンを国際ブランドに育て上げ、経団連会長を務めた後に経営の第一線に復帰。後継とみていた前社長の病気療養を受けて5月に再び社長に復帰した。コロナ禍で日本が進むべき道を聞いた。
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内閣府参与の原丈人氏「世界は『公益』に向かう」
格差の広がりと新型コロナの流行によって、株主資本主義を見直す声が高まっている。そんな中、内閣府参与を務める原丈人氏が以前から提唱してきた「公益資本主義」があらためて脚光を浴びている。大きく変わり始めた世界はどこへ向かおう…