戦時中、劣悪な労働条件で強制的に働かされた。韓国の元徴用工の訴えを容れ、賠償を命じる判決が相次いだ。解決済みだったはずの請求権問題が浮上。韓国社会に詳しい呉善花氏にこの背景と展望を聞いた。

呉 善花(オ・ソンファ)
評論家、拓殖大学教授。1956年、韓国に生まれる。東京外国語大学大学院修士課程を修了。近著に『反日・愛国の由来』『なぜ「反日韓国に未来はない」のか』など。(写真=大槻 純一)

Q1 韓国の裁判所が、元徴用工の「個人」としての請求権は認めると判断を翻した。背景に何がある?

 2つの反日がある。1つは、1990年代後半から2代続いた金大中(キムデジュン)、盧武鉉(ノムヒョン)政権が反日政策を取ったこと。この間に、反日の意識が韓国中に根づいてしまった。もう1つは、親北朝鮮勢力が現在、反日を扇動していることだ。これらが司法の判断に影響した。

 韓国において反日は、法律を超えた存在になっている。日韓間の請求権問題は解決済みとする日韓請求権協定など、過去の取り決めを無効にする超法規的な措置すら認められる。

Q2 盧武鉉政権もかつて、過去の経緯を翻す政策を実行した。同様のことを繰り返したのか。