企業経営者や各界の有識者が常識や定説にあえて異論を立て、異説を唱えます。雑誌『日経ビジネス』のコラムです
シリーズ
異説異論

完結
62回
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異説異論
桜が開花したとの知らせとともに、春らしいメールが届く。「4月から課長になります」「部長に昇進します」と、後輩の女性たちからのうれしいニュースである。以前、女性向け研修の講師を務めた会社からも、「女性リーダーが誕生してい…
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異説異論
日本的経営の特徴だった年功序列制度が崩れ、成果主義や能力給が広まって久しい。しかし特定の個人やチームだけを評価すると、職場の雰囲気はギスギスしてしまう。
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異説異論
2014年半ばから急騰してきた中国の株価指数「上海総合指数」の動きが気になって仕方ない。いつ株を売り買いしようか迷っているわけではないよ。この半年間の株価の上がり方が不自然過ぎて、気持ち悪いからだ。
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異説異論
大企業を中心に企業の業績が回復し、役員報酬が増える傾向にあるようだ。巨額の役員報酬は欧米では当たり前だが、日本でも今や1億円を超える役員報酬は珍しい話ではなく、10億円を超える高額報酬を得ている経営者も現れている。
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異説異論
イノベーションがどの地域で起こっているかを分析してみると、世界標準となった技術やサービスは、特定の地域で形成された産業クラスターで生み出されていることが多い。イノベーションにとって、それだけ「知の集積」は重要なのだ。
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異説異論
私が講師を務める大学の授業で「働くことは善か悪か」という質問をしたことがある。興味深いことに、学生の就労経験の有無が回答を大きく変えていた。アルバイト経験のある学生のうち7割が「働くことは悪いこと」と回答したのだ。アル…
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異説異論
アベノミクスの第3の矢は今年が正念場だと思う。規制緩和が進まず政策が腰砕けとなり、「結局、円安にならない限り日本企業の株価が上がらない」というのではあまりに寂しすぎる。
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異説異論
今年は戦後70年の節目。日本経済も大きな転換点にあると思う。焼け野原から、ゼロからの出発で突っ走ってきたけれど、もう息切れや。実質GDP(国内総生産)も1~2%増くらいで推移していて、とても成長しているという実感はない…
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異説異論
米国とキューバの国交正常化交渉が始まるというニュースは、昨年末のトピックだった。半世紀も国交が閉ざされていたのだから、まだ課題は多いにしても、期待している米国人は大勢いるに違いない。以前から国交のある日本でも、にわかに…
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異説異論
安倍政権の推し進める「アベノミクス」が、自社の成長を後押ししてくれると期待する経営者は多い。成長の定義を「規模の拡大」と考えている経営者たちだ。しかし私は、これを危険な考え方だと思っている。
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異説異論
極めてタイトな日程だった総選挙に民主党党首の落選、第3次安倍内閣の発足と、2014年の暮れは政治の話題が豊富だった。そこで2015年の連載最初のトピックスとして日本の政治について話したい。
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異説異論
安倍政権は一連の税制改正で、今年から相続税を引き上げた。基礎控除額を下げ、課税財産を増やした上で、課税率を最高50%から55%へと引き上げた。これは2つの点で安倍晋三首相が掲げる政策と矛盾する。
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異説異論
日本の生産性の高さを支える「イノベーション」が数多く生み出された急成長の時代が終わりを迎えつつある。これから先は少子高齢化が避けられず、人口は徐々に減少していくだろう。この厳しい環境下で日本は新たな成長戦略を描かなけれ…
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異説異論
仕事柄、地方の商工会議所や青年商工会議所などで講演に呼ばれることが多い。講演後は出席者の方々と名刺交換をして懇親会、というのがお決まりのパターンだ。講演会で全国の地方都市を駆け回るうちに、あることに気付いた。
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異説異論
政府は女性管理職の割合を「2020年までに30%」にする目標を掲げた。この数値目標には賛否両論あることだろう。中でも「女性を過度に優遇し男性に不利になるのではないか」という声が反対意見に多い。だが、仮にそうしたことが起…
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異説異論
売り上げ至上主義は否定の声も多いが、いまだに「とにかく売り上げを伸ばそう」と意気込む経営者をよく見かける。売り上げ至上主義ではなく利益至上主義の経営者もいる。売上高に対する利益率を高める、もしくは、社員1人当たりの利益…
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異説異論
昨年11月、和食のユネスコ無形文化遺産登録が決まった。この1年で京都老舗の料理人が「和食の魅力」を語るセミナーが開かれたり、「魅惑の世界」として和食を紹介する国際共同制作のテレビ番組が放送されたり、多くの特別企画が組ま…
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異説異論
読者の皆さんが勤める会社では、人件費が抑制されていないだろうか。給料を減らされた、2人分の仕事を1人でこなさなければならなくなった、正社員の比率が下がって派遣社員への切り替えが進んだ。そんな経験を持つ者は少なくないはず…
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異説異論
日本銀行による劇薬のようなサプライズ緩和で、再びアベノミクスに注目が集まるようになった。アベノミクスが目指しているところは詰まるところ、長らく続いたデフレと低成長からの脱却。だが、日本経済の活性化を阻んでいる本質的な問…
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異説異論
「経済成長には規制緩和が欠かせない。もっと推進せよ」という新自由主義が安倍政権下で再び強調されているように思う。だが新自由主義で果たして経済は成長するのか。歴史を振り返るとこの答えは「否」だ。
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