日経ビジネス電子版に「小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明」を連載するコラムニスト・オダジマさんが、週刊誌『日経ビジネス』にも登場。描きおろしイラストと軽妙達意の文体で時勢を語ります
シリーズ
小田嶋隆の「pie in the sky」~ 絵に描いた餅べーション

402回
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次のネタは天国で読めますか?
カネが諸悪の根源だというのは、正しいようでいて正しくない。カネを扱う時には、人間の本性が露呈しがちだという、それだけの話だ。日経ビジネスオンラインの連載コラム第1回に、小田嶋隆さんはこんなセリフをぶつけてくれた。
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目を背けたい気持ちの爪痕
同世代の知り合いが顔を揃えると、「最近はニュースを見ない」というメンバーが多いことに驚かされる。理由を尋ねると「気分が重くなるから」ということらしい。なるほど。
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アカデミー賞受賞者の謝罪
アカデミー賞授賞式で、俳優のウィル・スミス氏が、プレゼンターのクリス・ロック氏がスピーチの中でスミス夫人の脱毛症をからかったことに激高し、舞台に登って彼の顔をハタいた。私は、その場面をナマ(中継だが)で見ていた。それまで…
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セコい給付金は案外な妙手
新型コロナウイルス感染拡大の影響は、国民生活のいたるところに及んでいる。年金受給額の減額もそのうちのひとつだ。で、このほど、自民・公明両党は、ただでさえ生活に窮している年金生活者への支援策として「臨時特別給付金」を支給す…
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物憂き桜の国
桜が咲いている。3月半ばの春風に呼応して、一気に開花した。1週間もすれば、満開になるだろう。咲いているのは、10年ほど前、近所の地下鉄の駅前広場に街路樹として植えられた比較的若い樹木だ。地元では「安行桜」と呼ばれている。…
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駆け抜けた先の悲しみ
政府が年末に予定している「国家安全保障戦略」の改定で、ロシアのウクライナ侵攻を受けて、対ロ戦略を見直す方針を固めたらしい。たしかに、昨今のウクライナ情勢を眺めるに、見直しは必然だろう。
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世界は日本を見ているか?
ウクライナ情勢の緊迫化以来、ろくにテレビを見なくなっている。9.11(←米国同時多発テロ事件)が勃発した2001年、私は、テレビの前にくぎ付けだった。それほどテレビの情報はリアルに見えたし、実際に質・量ともに圧倒的だった…
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選択と集中が冗長性を殺す
20年ほど前、雑誌の取材で、とあるプロサッカーチームのコーチと話す機会があった。夏場の強行スケジュールの中、出場メンバーをどうやりくりするかといった月並みな話題だったのだが、コーチ氏が漏らした言葉が、今でも印象に残ってい…
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ストレス解消は鎖国への道
いつになったら、このコロナ禍が片付くのだろう……ふと気がつくとそんなことを考えている。無理もない。私に限らず、多くの日本人は、我慢の限界の崖っぷちにいる。
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北風に吹かれて
このほど赴任した駐日米国大使のラーム・エマニュエル氏による、日本国民に向けたスピーチの動画が、字幕付きでテレビやネット上に広く拡散されている。
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寂しきリモートワーク
東京都の2022年1月1日時点の推計人口は、1398万8129人だったのだそうだ。昨年1年間で4万8592人減った計算になる。この調査で都の人口が減るのは26年ぶりだそうだ。
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ウクライナとはどこじゃいな
ウクライナ情勢が緊迫してきた。……と、専門家っぽい口調で書き始めてしまったが、ほんとうのことを言うと、私は、ウクライナについて、ほぼ何も知らない。これではマズいと思って、この2~3日、ウェブで読める範囲の記事をざっと眺め…
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火山噴火でアマチュア無線復活
トンガ沖で大規模な海底火山の噴火があった……と書き始めてみて、自分がトンガについて何も知らないことに、あらためて当惑している。オレって、こんなに無知蒙昧(もうまい)な男だったっけか? と。
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出羽守にも使い道あり
年が明けてからこっち、ニュースの見出しを眺めながら思うのは、外信記事の貧困さだ。主だった通信社や新聞社が海外の支局を閉じる流れが続いていることもあるのだろうが、そもそも新聞読者が海外の出来事に関心を抱かなくなっている。
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「Jアラート」を覚えてますか
三が日が過ぎて、世間が動き出した1月5日の朝、北朝鮮がまたしても不可解なブツを打ち上げた。新聞各紙の表記では「弾道ミサイルの可能性があるもの」てなことになっている。
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虎の年にやるべきこと
2022年をまたしても「新型コロナの一年」にしないために、何かしら新春にふさわしい話題を見つけるべく努力しているのだが、思うに、本年は、たぶん、蓄積した不始末を処理するための期間になる。
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さらば三密、さらば忘年会
このトシになると(2021年の11月で65歳になりました)、同年配の知り合いが思いのほか偉くなっている。そんな管理職の知人が言うには、今年は、昨年以上に忘年会自粛圧力が高まっているのだそうだ。
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リモートでお茶を濁す
米政権が中国に対して「外交ボイコット」を発動するらしい。はじめて聞く言葉だが、要は2022年の2月に開催される予定の北京冬期オリンピック・パラリンピックへの圧力だ。
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代表選をやらない政党って……
立憲民主党が、11月30日の臨時党大会で、泉健太氏を新代表に選出した。新聞は、今回の代表選に際して、各候補者のプロフィル、政策、野党共闘への姿勢などを詳しく報じている。4人の候補者の最初の投票、決選投票での票数も詳細に記…
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「緊張と失敗」、その次の物語
このコラムが載るときにはすでに決着が付いているが、久しぶりに野球の日本シリーズを見ている。覇を競っているのが、オリックス・バファローズと東京ヤクルトスワローズという、日本一に縁の薄いチームであることが、むしろ興趣を高めて…
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小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明
「ピース・オブ・ケイク(a piece of cake)」は、英語のイディオムで、「ケーキの一片」、転じて「たや…
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徹底予測2021年 底打ちか奈落か
日本経済の節目の年として幕を開けた2020年は、誰もが予想できない最悪の1年となった。すべての始まりはコロナ禍だ…
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総付加価値額が450兆円ともされる自動車産業の構造が変わり始めた。GAFAやEVスタートアップ、ソニーなどが新た…
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不屈の路程
話題の経営者や気鋭の起業家はいかにして自らの経営を確立するに至ったのか。そこにたどり着くまでの道のりは決して順風…
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菅野泰夫のズームイン・ズームアウト欧州経済
ロシアを足掛かりに、欧州経済・金融市場の調査を担当して、既に十数年の月日がたちました。英国の欧州連合(EU)離脱…
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1000年企業の肖像
日本は創業100年以上の企業が多くあり、世界一の長寿企業大国として知られる。その中には創業1000年を超えると伝…
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10 Questions
いま、世の中で起こっていること。誰もが知りたいと思っていること。でも、ちゃんと理解できていないこと。漠然と知って…
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河合薫の新・社会の輪 上司と部下の力学
上司と部下が、職場でいい人間関係を築けるかどうか。それは、日常のコミュニケーションにかかっている。このコラムでは…
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ファクトフルネス思考
「データを基に世界を正しく見る習慣」を紹介した書籍『ファクトフルネス』は、日本で90万部を超えるベストセラーとな…
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大西孝弘の「遠くて近き日本と欧州」
日本の読者にとって欧州のニュースは遠い国々の出来事に映るかもしれない。しかし、少子高齢化や低成長に悩み、企業の新…
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グルメサイトという幻
食べログ、ぐるなび、ホットペッパーグルメ──。外食店探しに欠かせない存在となったグルメサイトの地位が揺らいでいる…
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フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える
この度、故有りましてこの日経ビジネスオンライン上で、クルマについて皆様と一緒に考えていくナビゲーター役を仰せつか…
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ファストリ、異次元の経営
コロナ禍の混乱からいち早く抜け出したファーストリテイリング。破綻が相次ぐアパレル業界にあって、なぜユニクロだけが…
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テスラが仕掛ける電池戦争
日本でも2030年代半ばに新車販売でガソリン車をゼロにする方針が打ち出されるなど、各国の環境規制強化により普及段…
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70歳定年 あなたを待ち受ける天国と地獄
従業員の希望に応じて70歳まで働く場を確保することを企業の努力義務として定めた、改正高齢者雇用安定法が2021年…
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