公認会計士の業界と税理士の業界が泥仕合を演じている。会計士の税理士資格を巡り、税理士会は法改正を目論む。背景には長らく続いた不況による税理士業務の縮小がある。

 税理士法の改正を巡って、公認会計士と税理士の間で激しい論争が起きている。

 公認会計士には事実上、税理士資格が自動付与されていることに対して、税理士側が異議を唱えたのが発端だ。1951年の税理士法制定以来、60年間続いてきた論争だが、今年に入って税理士側が自民党の大物議員を巻き込み、会計士への税理士資格の自動付与に制限を加える動きに出たことから一気に熱を帯びている。税理士側は「会計士の税務知識の専門性は税理士と異なる」として、資格付与に制限を加える法改正を訴えており、会計士側がこれに反発している。

 問題に火がついたのは今年8月、日本税理士会連合会が政治家への働きかけを本格化させてから。「公認会計士、弁護士に税理士資格を自動付与する制度の廃止を」と改正要望の中には弁護士も対象に入ってはいるが、弁護士の場合は弁護士法で税理士資格が自動付与されることが明記されているため、実質的な対象は会計士だ。

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