大気汚染対策に苦慮する北京市幹部らが東京都を訪れた。ディーゼル排ガス規制の運用ノウハウなどの視察が目的だ。北京市を招いた東京都には、ある思惑があった。

 「1964年の東京五輪当時と2008年の北京五輪時の大気汚染は同程度と聞いた。東京都のように大気汚染を克服したい」

 10月30日、東京都を訪れた北京市環境保護局の方力・副局長はこう語った。北京市環境保護局の幹部ら6人は、3日間にわたり開催した「東京都・北京市大気保全ワークショップ」に参加。初日は大気の専門家や東京都幹部の話に耳を傾けた。2日目からは東京都のディーゼル車排ガス規制の対策現場や自動車工場、製油所などを視察した。

 今回のワークショップの実現に向けて、東京都環境局の谷上裕・環境都市づくり担当部長は「北京市に熱烈なラブコールを送ってきた」と明かす。

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