1996年に開業、低価格の「宿泊特化型」ビジネスホテルの先駆者。徹底したコスト削減の一方、マニュアルに甘んじない血の通った接客を突き詰める。21世紀のラグジュアリーは、ロハスにある、と言い切る。(聞き手は 本誌編集長 山川 龍雄)

(写真:菅野 勝男)
山本 梁介(やまもと・りょうすけ)氏
1942年、大阪の商人町、船場にある織物問屋の長男として生まれる。慶応義塾大学を卒業後、大阪の繊維商社、蝶理に入社。25歳の時に父が亡くなり3代目社長として家業を継ぐ。経営合理化に社員が反発、社長就任から4年で番頭役に事業を譲渡。所有資産を活用した不動産業に転じ、最盛期に6000室の単身者向けマンションを運営。96年に「スーパーホテル」1号店を福岡市に開業。2009年「日本経営品質賞」受賞。現在38都道府県に105店を展開。

 問 実は昨夜大阪市内の「スーパーホテル」に宿泊させてもらいました。一番印象に残ったのは室内が静かだったことです。通常のビジネスホテルはもっと隣室の音がしたり、冷蔵庫の音がしたりするものですが、とても静かに快眠できました。

「眠り」なら高級ホテルと戦える

 答 ありがとうございます。ウチは、「ぐっすり眠れる」というところに力を入れさせてもらっています。空調や照明もある一定の基準を決めて導入しています。シティーホテル並みの静けさにしようということで、窓はもちろん二重サッシにしています。問題はドアの方でして、外を歩くお客様の足音などが結構聞こえたりします。そこで接合部には上下左右4面すべてにパッキンを施して遮音する仕組みになっています。

 問 徹底していますね。眠りということに特化しようと思ったのはどうしてですか。

次ページ 「虫退治」の方法を共有