2013年10月7日号
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特集 「中国失速」の真実
中国版「失われた10年」高度成長の爪痕
過去10年間でGDPは4倍となり、新興国の中でも抜群の経済成長を遂げた。だが、胡錦濤・温家宝政権が痛みを伴う改革を先送りしてきた結果、社会全体に矛盾が充満している。高度成長の爪痕で見たものは…。
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特集 「中国失速」の真実
だが早期破綻はない
中国経済は「失われた10年」のツケを抱える。構造要因が今後の成長の足かせになる。しかし、2020年頃まではインフラ整備や都市化などに「成長の余熱」が残っている。今後数年のうちに中国経済が極端に失速する可能性は低い。
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特集 「中国失速」の真実
「追いかけ型」成長モデルに転機
中国の成長モデルに2つの転機が訪れている。1つは「追いかけ型」が通用しなくなること。これまでは成長するほかの国に倣うことで成長できたが、今や中国は多くの業界で先進的な技術力を持つ。追随できるメリットはもうない。
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特集 「中国失速」の真実
「向前看」と呼びかけたい
9月24日から中国経済界の訪日団の一員として日本を訪問した。私自身は7年ぶりの訪日だ。中国財界は欧米やオーストラリアなどとは交流があるが、日本企業とは関係が希薄になっていた。企業間の交流を活発にしたいというのが私たちの考えだ。
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特集 「中国失速」の真実
「困る中国」こそ商機
公共投資の積み増し余地もあり、中国経済はあと数年は持ちこたえそうだ。ただ、問題はその後。高齢化や働き手の減少、環境問題といった課題が降りかかる。しかし、ここに日本企業が活躍するチャンスがある。「困る中国」こそが商機だ。
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特集 「中国失速」の真実
中国、10年で米国に肉薄
格差や高齢化、非効率な国有企業、政府幹部による汚職。中国経済が深刻な課題を多く抱えていることは間違いない。シャドーバンキングへの懸念もくすぶり、中国悲観論がことさら注目を集める。一方で数多くの成長の余熱を残してもいる。果たして、この先どうなるのか。
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特集 「中国失速」の真実
朱ヨウ基の再来なるか
“腰砕け”の改革で終わった胡錦濤政権からバトンを引き継いだ習近平と李克強。「リコノミクス」は既得権益に切り込む改革となるのか。剛腕で名を馳せた朱鎔基ばりの実行力が求められる。
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特集 「中国失速」の真実
反中感情を捨てビジネスを
「浮利を追うシャドーバンキングが拡大。近く金融がクラッシュする!」「不動産価格が異常に高騰!今にバブルが弾ける」こうした話題に人々が飛びつく。
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特集 「中国失速」の真実
中国の強さと弱さ
中国経済には強さと弱さが混在する。都市化と消費の拡大は当面の底堅さを示唆し、投資に偏った成長は持続性に危うさを感じさせる。先行きを冷静に見るために、中国経済の両面を端的に示すデータを抽出した。