20期連続の増収を続けるロート製薬。今、稼ぎ頭は目薬ではなく化粧品だ。強さは年齢差を気にしないフラットな組織。若い社員からは「邦雄さん」と呼ばれる。今後は医療用にも注力し、再生医療に自社の原点を見いだす。 (聞き手は 本誌編集長 山川 龍雄)

(写真:村田 和聡)
山田 邦雄(やまだ・くにお)氏
1956年生まれ。大阪府出身。79年、東京大学理学部物理学科を卒業後、翌80年4月、ロート製薬に入社。95年ヘルスケア事業推進本部長に就任。99年、43歳で社長に就任。創業家4代目。社員同士、ニックネームで呼び合うなど組織のフラット化を進め、2004年には若手女性社員を中心とした開発チームがスキンケア製品「肌研(ハダラボ)」を開発。ロート製薬の看板商品に育てた。2009年から現職。新興国を中心とした海外市場の開拓を進める。

若手社員に開発を任せる
一点突破で新事業を開拓
ヒットの裏には危機感あり

 問 20期連続で増収を続けています。2013年3月期の売上高は1291億円で、社長に就任された1999年当時の約2.5倍に達しています。成長を続ける秘訣はどこにあるのでしょう。

 答 社長に就任したのは43歳の時でしたが、専務、副社長時代から父で先代社長の山田安邦からはかなりの権限委譲を受け、割と好きなようにやらせてもらっていました。主にマーケティングを担当していましたが、増収を続けてこられたのは時代の追い風があったからだと思います。具体的には、この間、国内でドラッグストアの市場が急成長したことです。