高度成長期が終わった中国。その中で、内陸の成長に期待が集まる。今後、中国発展の原動力になるのか。それを確かめるため、5都市を取材した。成長へのエネルギーが満ち溢れる一方意外な盲点も明らかになった。光と影が交錯する内陸の実態を伝える。
(宮澤 徹、上海支局 坂田 亮太郎)
高成長を続けてきた
中国内陸の都市
鄧小平の改革開放政策で沿岸部は先に発展を遂げたが、内陸は取り残された。経済格差を埋めるため、中国政府は2000年に内陸開発を重点的に進める「西部大開発」政策を打ち出した。2012年までに187件の重大プロジェクトが実行され、総投資額は3兆6800億元(約59兆円)。対象は6省(四川省、陝西省、甘粛省、青海省、雲南省、貴州省)、1直轄市(重慶市)、5自治区(内モンゴル自治区、寧夏回族自治区、新疆ウイグル自治区、広西チワン族自治区、チベット自治区)
1.
新疆ウイグル自治区
(自治区首府:ウルムチ)
漢族は4割。残りはイスラム系少数民族(写真:中国新聞社)
2.
甘粛省
(省都:蘭州)
3.
青海省
(省都:西寧)
4.
チベット自治区
(自治区首府:ラサ)
5.
重慶市
中国第4の直轄市。高層ビルが立ち並ぶ(写真:中国新聞社)
6.
四川省
(省都:成都)
内陸の中心地。夕方などは渋滞が激しい(写真:町川 秀人)
7.
貴州省
(省都:貴陽)
8.
雲南省(省都:昆明)
少数民族多く、ベトナムやミャンマーと隣接(写真:中国新聞社)
9.
広西チワン族自治区
(自治区首府:南寧)
10.
内モンゴル自治区
(自治区首府:フフホト)
11.
寧夏回族自治区
(自治区首府:銀川)
12.
陝西省
(省都:西安)
CONTENTS
中国内陸の光と影
工場進出ラッシュ
給与高騰、上海に迫る
3つの潜在力とリスク
それでも内陸の理由
日経ビジネス2013年7月1日号 44~45ページより
目次
[コメント投稿]記事対する自分の意見を書き込もう
記事の内容やRaiseの議論に対して、意見や見解をコメントとして書き込むことができます。記事の下部に表示されるコメント欄に書き込むとすぐに自分のコメントが表示されます。コメントに対して「返信」したり、「いいね」したりすることもできます。 詳細を読む