2013年6月24日号
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特集 農協支配の終焉
脱・農協が止まらない
TPP参加問題を契機に、待ったなしの国の主要政策に躍り出た農業再生。構造改革に背を向けてきた農協改革抜きに農業・農村の未来は語れない。強まる「脱・農協」の流れは農協の自己改革と「儲かる農業」につながるのか。
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特集 農協支配の終焉
「我々は利益を追わない」
問JAグループとして反対してきたTPP(環太平洋経済連携協定)交渉参加を日本政府が決めたが。答我々はこの2年半にわたり断固反対の運動を続けてきた。TPPが聖域なき関税撤廃を志向し、関税自主権を放棄する内容だからだ。国内農業の壊滅につながりかねないという強い危機感がある。
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特集 農協支配の終焉
農家の現状と厳しい未来
TPP参加の有無に関係なく、日本の農業総産出額は減少を続けている。衰退の象徴であるコメでは、農家の兼業率が高く、高齢化も急速に進む。政府は農水産物の輸出倍増を狙うが、現状の競争力では実現は遠い。
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特集 農協支配の終焉
未来を拓く経営力
農協や補助金の支援に頼らず、TPP時代に備える生産者も出てきた。コメ以外では大規模化が進みつつあり、関税や為替に負けない独自の経営力を磨く。農業の「ボーダーレス時代」を勝ち抜き、日本の未来を拓くヒントがここにある。
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特集 農協支配の終焉
森から輸出まで 地域栄える循環図
日本の林業は衰退産業と言われて久しい。日本は森林が多いのに、国内で使う多くの木材を輸入に頼るという惨状である。外国産の代表格として知られるのがフィンランドの北欧材だ。国土面積や森林の割合は日本とほぼ同じ。北欧の小国は日本と同じような資源をどう活用しているのか。
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特集 農協支配の終焉
コメ問題にメスを
本格的な構造改革を怠り、衰退が止まらない日本農業の象徴であるコメ。TPP参加の有無にかかわらず、守り一辺倒の先に未来はない。稲作も含め成長産業として再生するには、規制緩和などの政策や農協改革が急務だ。
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特集 熱狂顧客の育て方
顧客は「育てる」もの
「スノーピーカー」。高級アウトドア商品を手がけるスノーピーク(新潟県三条市)の製品をこよなく愛する熱烈なファンたちはそう呼ばれている。その熱狂ぶりはすさまじい。テントから寝袋、野外用の調理器具、服まで用具一式を同社製品で揃え、年間に数十万円を使う顧客も多くいる。
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特集 熱狂顧客の育て方
「規模」よりも「密度」
市場規模が拡大しているなら、成長はそれほど難しいものではない。では、パイが増えない、もしくは小さくなる中で成長するにはどうすればいいのか。熱狂顧客に深く食い込むことで成長の実現を目指す企業がある。
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特集 熱狂顧客の育て方
万人に売るべからず
「着ればワンサイズ細く見える」「くすんだ顔色が華やかに」――。こんなコピーをつけた商品で、40~50代女性の圧倒的な支持を集める婦人服通販会社がある。2007年に創業したドゥクラッセ(東京都目黒区)だ。
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特集 熱狂顧客の育て方
「八方美人」をやめよ
人口減とグローバル化の進展によって、日本企業は今後より熾烈な競争にさらされる。それでも生き残るには、商品やブランドの熱烈なファンを増やすしかない。その最初の一歩は、八方美人型の商品・サービス作りをやめることからだ。