不動産市場が久々の活況に沸いている。億ションが瞬間蒸発し、買いそびれた富裕層がほぞをかむ。リーマンショック後に霧消したファンドの組成が改めて始まり、海外マネーがとめどなく流入している。アベノミクスへの期待、日銀の異次元緩和が原動力なのは確かだ。しかし、団塊ジュニアが住宅購入を終えた時、需要はどこまで続くのか。オフィス賃料の上昇は鈍く、実需が旺盛な場所は一部にとどまる。沸騰する不動産市場の先にある風景を占う。

(張 勇祥、清水 崇史、鵜飼 秀徳、篠原 匡、武田 安恵)
(デザイン:伊藤 健一)

CONTENTS

始まった不動産争奪戦
金持ちも庶民も走る

徹底分析
アベノミクスで↑上がる場所↓下がる場所

バブルはまた起きるのか
日本買い漁る海外勢

異次元緩和がもたらす歪み

日経ビジネス2013年6月10日号 26~27ページより目次