「PB(プライベートブランド)がどんどん増えて、買い物をする楽しみが、だんだんなくなっている。だったら、ほかで買い物しようかと思うほどだ」
5月中旬に開かれたイオンの株主総会。質問に立ったある株主が不満の声を漏らすと、会場で拍手が起きた。
看板が違うだけで、どの店も似た売り場作り。PBなど商品も画一化が進む。確かに価格は安いかもしれないが、個性を失った店舗に飽き足らなくなった消費者が増えている。
そんな流通大手に対する不満の「受け皿」となり、顧客の支持を集めている企業がある。思わず写真に撮って誰かに伝えたくなるほどユニークな店作りや、圧倒的な種類の品揃え、手厚い接客サービス――。
顧客に驚きを与えることで急成長している15社の流通新勢力から、買いたくなる気にさせるためのヒントを探った。
CONTENTS
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売り場の画一化を壊す!
日常の中に築いた「夢の国」
ラッキーピエログループ/ハローデイ/みのや -
品揃えの画一化を壊す!
死に筋を「お宝」に変える
エース/三日月百子/クスリのアオキ -
接客の画一化を壊す!
お客様は“平等”にあらず
フレスタ/エイチ・ケイ・ワイ/ヤマザワ/ハンズマン
業態革新モデルの築き方
執念で拓く「新市場」
エー・ピーカンパニー/マザーハウス/ジェイアイエヌ