空前のエネルギー危機に見舞われる日本列島。燃料調達費の膨張によって国富は流出し、電気料金値上がりで国内産業は存亡の淵に立たされる。しかし、歴史は教える。危機が好機を生むと。日本が直面するエネルギーという難事に、いずれ世界も向き合う。その消費を抑える知恵と技術は、今後世界で1700兆円の富を生む。需要家として革新を呼び起こせば、日本経済再興の道も切り開ける。それこそが「持たざる国」日本の、エネルギー革命の始まりだ。

(編集委員 田村 賢司、伊藤 正倫、山根 小雪、北爪 匡)
(デザイン:岡田 木華)

CONTENTS

革命が生む1700兆円

危機を糧に伸びる企業
「日本の工場」を売る

ドイツに倣え
電力は成長産業

エネルギーが導く自立
地方から世界へ

持たざる国の覚悟

日経ビジネス2013年1月21日号 24~25ページより目次