2013年1月7日号
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特集 幸せな資本主義
世界70億人が貸し手
金融危機から4年。資本主義を支える金融機能は自壊し、世界は今も後遺症に苦しむ。その一方で、従来の銀行や証券とは異なる新しい金融の萌芽が見えてきた。資本主義の未来を支える新しいカネの流れを追いかけた。
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特集 幸せな資本主義
公益性こそ成長の糧
金融危機以降、グローバル企業に対する社会の目が厳しさを増している。小手先のCSR(企業の社会的責任)活動では、生活者からの信頼は回復しない。ネスレ、GSK、エリクソンの事例に、社会と共生する大企業の未来を見た。
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特集 幸せな資本主義
ROEで企業価値を測る時代は終わる
一定の利益を追求する現在の市場経済を利用しながらも、社会に大きく貢献する企業を全世界に生み出していく。これが、私が提唱している公益資本主義の要点である。
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特集 幸せな資本主義
さよなら、社外株主
「会社は誰のものか」──。その答えとして、株主主権主義と真逆の動きが英国で始まった。投資家ではなく社員が会社の「オーナー」になり、利益を公平にシェアするモデルだ。社員の幸せと会社の成長を両立する経営手法として注目されている。
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特集 幸せな資本主義
株主主権の独り勝ちは終わった
戦後の資本主義を見ていくと、会社のあり方には、少なくとも2種類あった。1つは、英米型の株主主権論的な会社の仕組み。もう1つが、日本やドイツのように従業員などの組織を重視するタイプだ。前者は、株主の主権をほぼ100%追求するのに対して、後者はより組織の自立性を追求していく。
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特集 幸せな資本主義
「見える手」の幻想
急成長し台頭する中国経済を前に、先進諸国に経済統制の誘惑が広がっている。中国国内にもまた懐古的な毛東沢主義が復活し、貧しい若者たちの心をつかむ。だが、この新大国に芽生えた国家資本主義に、資本主義の「未来」は果たしてあるのか。
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特集 幸せな資本主義
「会社員」の終焉
人・モノ・カネが大企業に集中する時代は終わりを迎えつつある。これまで以上に多くの起業家が台頭し、仕事のスキルはネットを介して共有される。資本主義は、組織や国境を超えて「企業と個人」「個人と個人」が結びつく分散型に向かう。
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特集 異色企業家だけに聞いた 2013年大胆予測
「丸の内」から人が消える
ベテラン社長が居並ぶ中、トップバッターを務めるのは、都心に通う会社員なら多くが知る仕出し弁当業界のガリバー、玉子屋の2代目。東京・大森の飲食店から、都内最大級の弁当業を起こした父の跡を継ぎ2004年に社長就任。立教大学時代は野球部で活躍したスラッガーが、弁当業という超ミクロ視点から2013年の日本を斬る。
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特集 異色企業家だけに聞いた 2013年大胆予測
ただひたすら守るしかない年
100円ショップ「ザ・ダイソー」を展開する大創産業の創業者。フグの養殖業、百貨辞典のセールスなど職を転々としながら1972年、移動販売業を開業。「売り上げ管理が簡単」などの理由で価格を全品100円均一にするというアイデアが当たり、小売業界の革命児になる。“百均の神様”は2013年をどう生き抜こうとしているのか。
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特集 異色企業家だけに聞いた 2013年大胆予測
大工不足が深刻化する
一流大学出身者だらけの異色建設会社の創業者。1989年の創業後、将来の職人不足を予見。当時としては異例の工程内製化を進め、職人の待遇を向上。「スーパーゼネコンでなく現場で体を動かす仕事を」と望む理系エリートを集め、“超高学歴大工集団”を築く。建設業界で今、最も注目を集める男が占う2013年は?
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特集 異色企業家だけに聞いた 2013年大胆予測
4~5年後の国家破綻も
学生時代50カ国以上を旅行し帰国後、格安航空券事業を開始。その後、ホテル業、航空業、証券業などに進出し時代の寵児に。2010年からは18年連続赤字だったハウステンボスの再生に挑み、短期間で黒字化を達成。言わずと知れた伝説のアントレプレナーによる2013年日本再生論。
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特集 異色企業家だけに聞いた 2013年大胆予測
「でんぷん危機」は今後も続く
中村玉緒氏演じる「マ~ロニ~ちゃん♪」のCMで一斉を風靡した浪速の食品会社の名物2代目。長らく専業主婦を続け、ほぼ社会経験がないまま家庭の事情で40歳から経営に参画。当初「シュールすぎる」と思われた“玉緒CM”に主婦感覚でゴーサインを出し大戦果を上げる。異色女性社長の目に映る2013年はいかなるものか。
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特集 異色企業家だけに聞いた 2013年大胆予測
少子化の影響は当面表れない
鉄鋼会社から娘婿として西松屋チェーンに入社後、チェーンストア研究団体ペガサスクラブを主宰する渥美俊一氏に心酔。「レイアウトは地味に」「繁盛店は作らない」などその教えを頑なに実践し、日本最大の子供服チェーンを築く。「チェーンストアの父が生んだ最後の大物」が語る2013年とは?
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特集 異色企業家だけに聞いた 2013年大胆予測
朝4時起きの人が勝つ
日本最大のカレーチェーン「カレーハウスCoCo壱番屋」の創業者。早起きと掃除が趣味。1974年に喫茶店を開業。妻の手作りカレーを「こんなにおいしいものは食べたことがない」とメニューに加えたのがすべての始まり。元祖現場の鬼は2013年も、早起きと掃除の効用を説く。
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特集 異色企業家だけに聞いた 2013年大胆予測
かつてなくビジネスが面白い年
中古車業界の要、オークション会社に依存しないビジネスモデル構築を掲げ、2011年に業界初のスマートフォンを活用した中古車査定システムを導入。業界団体への歯に衣を着せぬ言説でも知られる。業界全体を向こうに回しながら事業拡大を続ける男は、2013年こそ攻めの年と言い切る。
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特集 異色企業家だけに聞いた 2013年大胆予測
犬がいるうちは日本は大丈夫
もはや説明は不要だろう。トリを飾るのは、日本製造業及び日本ベンチャー界の大ご意見番、堀場製作所の堀場雅夫・最高顧問だ。悲観論が多かった2013年の大胆予測。だが、最後の最後で、ご意見番の大楽観論が爆発する。