海外事業展開を加速する日本企業が、慢性的な人材不足から抜け出せない。他国の言語や文化、風土を理解し、卓越したリーダーシップを発揮して、世界中で事業を切り拓いていく──。そんなグローバル人材がいないのだ。日本人社員への様々な育成研修や、外国人の登用拡大など、施策は打っている。だがそれらのほとんどは、何ら確たる成果を生み出せてはいない。私たちには一体、何が欠けているのか。まずはグローバル人材にまつわる幻想を見つめ直すところから始めよう。

(多田 和市=日経BPビジョナリー経営研究所長、山根 小雪、中川 雅之)
(デザイン:佐々木 繁)

CONTENTS

日本企業を覆う3つの幻想
周回遅れの人材育成

  • 幻想 1
    機会を与えれば人は育つ
  • 幻想 2
    海外人材ならいつでも採れる
  • 幻想 3
    うちは人材を活かしている

清華大学 学生座談会
「日本企業、選ぶ理由ない」

「国境」なき人材活用へ
ここまで、踏み込め

グローバル人材育成、10年の計
“本社”こそ抜本改革

日経ビジネス2012年12月24・31日号 28~29ページより目次