注:同期間中にリストラを実施した企業はほかにもあるが、その中から「日本経済の現状及び産業構造の変化を象徴している」と思われる事例を、リストラや企業の規模にかかわらず本誌の判断で抜粋した

SUMCO
規模:2011年1月末以降、全従業員の6%、558人が退職
対象者:全従業員
背景:円高やシリコンウエハー需要悪化のため
飛島建設
規模:2011年5月末までに社員の22%、320人が退職
対象者:総合職、エリア総合職、一般職
背景:公共投資の縮減、企業設備投資の低迷によって厳しい環境が続いているため
TIS
規模:2011年9月末、従業員の6%、514人が退職
対象者:40歳以上の正社員
背景:2011年4月期に同業2社と合併。早期に合併効果を創出するため
イトーキ
規模:2011年10月末、正社員の9%、169人が退職
対象者:40歳以上、59歳未満の正社員
背景:リーマンショック後に2期連続で赤字を計上。収益基盤の再構築が急務
日立電線
規模:2011年12月~2012年1月、正社員の6%、917人が退職
対象者:35歳以上の正社員
背景:不採算の光海底ケーブルや国内銅管事業からの撤退などに伴う収益改善のため
日本写真印刷
規模:2011年12月末、正社員の17%、490人が退職
対象者:勤続4年以上の正社員
背景:スマートフォン向けタッチパネルの開発の遅れなどによる業績悪化
リコー
規模:2011年8月から2012年1月末に従業員の6%、2340人が退職
対象者:未公表
背景:2012年3月期に営業赤字180億円を計上。国内外で1万人の人員削減を発表
ベスト電器
規模:2012年2月末、正社員の6%、301人が退職
対象者:35~59歳の正社員
背景:景気低迷と同業他社との販売競合の激化による業績悪化
プリンスホテル
規模:2012年3月15日、正社員の9%、574人が退職
対象者:40歳以上が中心
背景:東日本大震災や円高の影響が大きく、営業体制に見合う人員・年齢構成の再構築が急務に
太陽誘電
規模:2012年3月末、正社員の14%、420人が退職
対象者:全正社員
背景:薄型テレビなどデジタル家電向けの部品受注が低迷し、円高で輸出の採算も悪化
近鉄百貨店
規模:2012年3月末、社員の8%、177人が退職
対象者:40歳以上の社員
背景:業績の悪化によって一部店舗を閉鎖。運営効率を高めるため
朝日生命保険
規模:2012年3月末、総合職の6%強に当たる160人超が退職
対象者:40歳以上59歳以下の総合職(約1800人)
背景:株安といった運用環境の悪化を受けた財務体質の改善
東京現像所
規模:2012年3月末、全従業員の約半数、70人弱が退職
対象者:全従業員
背景:映画のデジタル化が進み、主要のフィルム現像事業の収益が悪化したため
メガネスーパー
規模:2012年4月末、全従業員の33%、455人が退職
対象者:店舗は一部除いて全員、本社は課長以下の正社員、準社員、パートなど
背景:競合眼鏡チェーンとの競争激化により、赤字決算が続いたため
八千代工業
規模:2012年4月末、従業員の11%、771人が退職
対象者:全従業員
背景:ホンダグループの完成車生産戦略の見直しによる新工場の建設中止
セイコーインスツル(SII)
規模:2012年4月末から、国内正社員の約13%、522人が退職
対象者:40歳以上の正社員。ディスプレー部門は年齢制限なし
背景:ディスプレー事業の撤退とそれに伴う収益改善のため
NECトーキン
規模:2012年4月末、国内全従業員の16%、250人が退職
対象者:全従業員
背景:NECグループが進める正社員5000人(国内は2000人)規模の人員削減の一環
TAC
規模:2012年6月25日から従業員の6%、約50人の希望退職を募る
対象者:40歳以上の正社員と契約社員
背景:公認会計士志望者が減るなどの理由から2012年3月期に営業赤字を計上
アイフル
規模:2012年6月末、正社員の18%、341人が退職予定
対象者:35歳以上、60歳未満の正社員
背景:改正貸金業法による総量規制や上限金利引き下げの影響による市場縮小のため
NEC
規模:2012年7月に希望退職を募る。人数制限なし
対象者:40歳以上で勤続5年以上の正社員
背景:携帯電話事業の不振などによる業績悪化
芝浦メカトロニクス
規模:2012年度上期に従業員の10%、150人程度の希望退職を募る
対象者:未公表
背景:円高と世界経済の先行き不透明な状況、テレビ用液晶パネル需要の低迷
パナソニック
規模:2012年度に本社社員7000人を半減、数百人規模の早期退職を募るとの報道
対象者:未公表
背景:テレビ事業の不振などから2012年3月期に7721億円の最終赤字に転落
ソニー
規模:2012年度内に国内で3000~4000人を削減予定
対象者:未公表
背景:世界で1万人を削減する一環。国内での希望退職実施の有無は明らかにしていない

日経ビジネス2012年6月18日号 29ページより

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