東京首都圏がかつてない危機に見舞われている。高度経済成長期以来の“ツケ”が一挙に押し寄せ、社会インフラの老朽化は異常なスピードで進展する。しかし、財政難で維持・補修はままならず、都市は脆弱性を増す。明るみに出た首都直下地震の脅威は、その危機に拍車をかける。政府は対応に戸惑い、企業は自衛のために知恵を絞る。被害金額112兆円とも試算される巨大地震が首都を襲った時、この国は持ちこたえることができるのだろうか。

(北爪 匡、中川 雅之、山根 小雪)
写真:菅野 勝男

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M7.3 東京崩落
大震災 インフラ腐食列島に迫る

首都直下型地震、東京は・・・
死者1万人、焼失20万棟超

世界が見つめる事業継続
危機を封じる即応力

日経ビジネス2012年6月11日号 58~59ページより目次