大学で教員を務める広野直行氏(仮名、40代)は10年ほど前、妻と小学生の子供を連れてシンガポールに移り住んだ。採用してくれた現地の大学で良いポストにも恵まれ、今後もとどまるつもりだ。「国際競争力を意識した研究がしやすい。日本に帰国するつもりはない」と語る。子供は欧米の大学に留学させることも視野に入れ、現地校に通わせている。月給と月々の生活費は日本とほぼ同額だが、所得税が安い分、生活にもゆとりが生まれた。

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日経ビジネス2012年2月13日号 27~28ページより

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