挑んだものの道半ばで敗れた者や苦境に立ち失意の中にある者たちが、時に改悛し、時に来し方の戦術を振り返る。敗軍の将は兵を語らず。しかし丹念な取材で聞き出した証言は、次に挑む者たちの道しるべになるだろう。週刊誌『日経ビジネス』の名物連載。
シリーズ
敗軍の将、兵を語る

408回
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低予算クラブ、3度目の降格 大分トリニータ
プロサッカーJリーグ1部(J1)から降格し、2022年シーズンをJ2で戦う大分トリニータ。降格の背景には、主力選手が複数引き抜かれた戦力ダウンがあった。予算規模の小さなクラブとして、いかにして地域に根付いていくのか模索が…
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機内でマスク着用求められ拒否 呉市議に辞職勧告
広島県呉市議の谷本誠一氏が、同市議会から辞職勧告決議を受けた。新型コロナウイルスの感染予防で航空機内でのマスク着用を求められ、機内から降ろされたのだ。マスク着用は「日本では法律で義務付けられていない」と反論。国と航空会社…
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日本のフランス語教育支えた書店 欧明社閉鎖
東京都心の小さなフランス語書籍の専門店が、ひっそりと幕を閉じた。戦後日本の仏語教育を支えてきたが、新型コロナウイルス禍が打撃となった。大学などの授業や教材が電子化し、書籍の需要が蒸発。中期的な仏語離れも原因という。
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日本語学校、存続の危機 コロナ禍で留学敬遠
新型コロナウイルス禍への対策に伴い、日本への留学を敬遠する外国人が目立った。日本語学校の在籍者数は大きく減少し、業界は存続の危機にひんしている。外国人とどう共生していくのか、行政は社会を巻き込み本気で考えるべきだと訴える…
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有力視されたセンバツ出場 まさかの落選
2021年秋に高校野球の東海大会で決勝に進み、「センバツ出場」が有力視されていたがまさかの落選。東海大会の決勝進出校が選ばれなかったのは1978年以来、44年ぶりの出来事だった。なぜこんなことになってしまったのか──。監…
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名所になった眼鏡屋、閉店 価格安く店頭広告に工夫
東京・池袋で老眼鏡やサングラスを扱う「老眼めがね博物館」(東京・豊島)が閉店となった。壁にびっしりと眼鏡が並ぶ店舗の存在感や、ユニークな店頭広告(ポップ)が愛され名所にもなった。人を幸せにしたいと工夫を凝らしたが、時代の…
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国内最大級の音楽イベント「ロッキン」 開催地が移転
日本最大級の音楽イベント「ロック・イン・ジャパン・フェスティバル(ロッキン)」。2000年から茨城県ひたちなか市で開かれ、ロックの聖地といわれたが、今後は開催地が千葉県に移る。失われる経済効果は約11億円に上り、地元事業…
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羽幌タイムス廃刊 消えた地域の灯
北海道の地域紙「羽幌タイムス」が2021年11月で廃刊となった。「言うべきことは言う」紙面づくりは地元の評価も高かった。1人で新聞をつくってきたが、家族が体調を壊したことなどをきっかけに75年の歴史に幕を閉じた。
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立憲の辻元清美氏「敗戦は生まれ変わるチャンス、再起したい」
立憲民主党の副代表として臨んだ2021年の衆院選でまさかの敗北を喫した。大阪10区(高槻市、島本町)で日本維新の会の新人に敗れ、比例復活もかなわなかった。現実的リベラルの火を消してはいけない──。雪辱を期し、今夏の参院選…
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サッカー公立の雄、大津高校が決勝敗退 雪辱誓う
全国高校サッカー選手権の決勝に初出場した、熊本県立大津高校(熊本県大津町)。屈強な選手の多い私学の雄、青森山田高校(青森市)に0-4で負け、初優勝は逃す結果となった。試合展開を巡りファンの間でも意見の分かれた第100回大…
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山口FGの吉村氏、混乱を避け取締役辞任
2021年6月、山口フィナンシャルグループ会長兼CEO(最高経営責任者)を解任された。その後、自身の取締役解任を審議する株主総会開催前に取締役辞任を自ら申し出た。「株主、地元の取引先を混乱させたくなかった」と理由を語る。
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伊勢うどんの組合、100年の歴史に幕
伊勢うどんの普及に取り組んできた伊勢麺類飲食業組合が2021年12月に解散した。組合は100年近い歴史があり、最盛期には140店が加盟していた。全国にファンが多い名産品だが、店主らの高齢化や後継者不足にあらがえなかった。
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政界の長老、衆院選で涙 17選ならず
当選16回の大ベテランが、在職50年を目前にして、昨年の衆院選で涙をのんだ。保守分裂となった熊本2区で、同門である財務省出身の無所属新人に敗れた。政治家引退を決めたが、半世紀近いキャリアを生かして国のために尽くしたいと話…
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かりゆしが那覇のホテルから撤退した真の理由
沖縄県の離島への玄関口に隣接し、県民・観光客に愛されたホテルが閉館した。26年強の歴史に幕を閉じたのは、観光業界を苦しめる新型コロナウイルスだけが理由ではない。運営を手掛けてきた沖縄観光業界の「顔」は、行政などへの不信感…
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コロナ禍にハンター高齢化、期待のジビエ「エゾシカ消費」が大苦戦
ジビエブームで徐々に市場を広げてきたエゾシカ消費が大きく低迷している。ハンターの高齢化など悪条件も重なり、市場再生へのハードルは高い。それでも「何とか売る工夫を続けていきたい」と前を向く。
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国内唯一の「余興用マスク」メーカー、年内で生産終了
宴会の余興やテレビ番組でおなじみのラバーマスク。国内唯一のメーカーが年内で生産を終了する。宴会需要の低迷にコロナ禍が売り上げ減へ拍車をかけた。
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北海道の歌内駅、町の管理から1年で廃駅に
北海道の中川町は町内のJR歌内駅について、コストを負担する「自治体管理」をわずか1年で終了。この結果、100年近い歴史を持つ駅の廃止が決まった。人口減少が進む自治体の財政難、地方の公共交通機関の維持の難しさがにじむ。
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茨城県、「魅力度ランキング最下位」にとらわれず
2021年、茨城県の魅力度ランキングが再び最下位になった。近年の広報戦略が奏功し、前年は8年ぶりに最下位から42位に浮上していた。 「体験」重視で魅力を発信し、今後も枠にとらわれない施策を打つ。
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静岡知事選、国土交通副大臣を辞して出馬も現職に敗れる
今年6月の静岡県知事選。岩井氏は急きょ、国土交通副大臣を辞して出馬することとなった。 結果は現職の川勝平太氏が4選を決め、自民党が推薦や支持した候補はここ12年で苦杯をなめている。 岩井氏は短い準備期間の改善を党に提言し…
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赤潮でウニ大量死か ふるさと納税返礼を中止
赤潮の影響とみられる被害によって、町の漁業協同組合が放流していたエゾバフンウニ9割が死滅。国内最高級品とされ、ふるさと納税の返礼品として人気だったウニの提供を中止する事態に。「漁場が元に戻るのに5年かかる」と国や道に経済…
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小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明
「ピース・オブ・ケイク(a piece of cake)」は、英語のイディオムで、「ケーキの一片」、転じて「たや…
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徹底予測2021年 底打ちか奈落か
日本経済の節目の年として幕を開けた2020年は、誰もが予想できない最悪の1年となった。すべての始まりはコロナ禍だ…
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クルマ大転換 CASE時代の新秩序
総付加価値額が450兆円ともされる自動車産業の構造が変わり始めた。GAFAやEVスタートアップ、ソニーなどが新た…
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不屈の路程
話題の経営者や気鋭の起業家はいかにして自らの経営を確立するに至ったのか。そこにたどり着くまでの道のりは決して順風…
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菅野泰夫のズームイン・ズームアウト欧州経済
ロシアを足掛かりに、欧州経済・金融市場の調査を担当して、既に十数年の月日がたちました。英国の欧州連合(EU)離脱…
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1000年企業の肖像
日本は創業100年以上の企業が多くあり、世界一の長寿企業大国として知られる。その中には創業1000年を超えると伝…
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10 Questions
いま、世の中で起こっていること。誰もが知りたいと思っていること。でも、ちゃんと理解できていないこと。漠然と知って…
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河合薫の新・社会の輪 上司と部下の力学
上司と部下が、職場でいい人間関係を築けるかどうか。それは、日常のコミュニケーションにかかっている。このコラムでは…
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ファクトフルネス思考
「データを基に世界を正しく見る習慣」を紹介した書籍『ファクトフルネス』は、日本で90万部を超えるベストセラーとな…
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大西孝弘の「遠くて近き日本と欧州」
日本の読者にとって欧州のニュースは遠い国々の出来事に映るかもしれない。しかし、少子高齢化や低成長に悩み、企業の新…
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グルメサイトという幻
食べログ、ぐるなび、ホットペッパーグルメ──。外食店探しに欠かせない存在となったグルメサイトの地位が揺らいでいる…
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フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える
この度、故有りましてこの日経ビジネスオンライン上で、クルマについて皆様と一緒に考えていくナビゲーター役を仰せつか…
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ファストリ、異次元の経営
コロナ禍の混乱からいち早く抜け出したファーストリテイリング。破綻が相次ぐアパレル業界にあって、なぜユニクロだけが…
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テスラが仕掛ける電池戦争
日本でも2030年代半ばに新車販売でガソリン車をゼロにする方針が打ち出されるなど、各国の環境規制強化により普及段…
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70歳定年 あなたを待ち受ける天国と地獄
従業員の希望に応じて70歳まで働く場を確保することを企業の努力義務として定めた、改正高齢者雇用安定法が2021年…
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