2012年1月9日号
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特集 2012年世界を読む 指標100
日本は周回遅れで首位浮上
「我々は極めて困難な時代に生きている。今を重大局面と言わずして何と言おうか」。経済協力開発機構(OECD)の事務次長であり、チーフエコノミストでもあるピエール・カルロ・パドアン氏は眉間に皺を寄せ、憂鬱な表情で語り始めた。
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特集 2012年世界を読む 指標100
瓦礫からの復活
20兆円の復興需要が動き始めた東北は、2012年の日本復活の起点となる。経済指標からは、公共工事から波及効果の広がる兆しが見て取れる。最大の関門は消費。今こそ、「空洞化」の克服へ大胆な改革が必要だ。
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特集 2012年世界を読む 指標100
危機波及、どこまで
今年の世界景気を占ううえで最も目が離せないのが財政危機にあえぐ欧州だ。通貨統合の半面、財政運営を各国に任せてきたツケが一気に回った格好だ。指標を精査すると、信用不安がユーロ圏全体に広がった構図が浮かび上がる。
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特集 2012年世界を読む 指標100
回復と失速の狭間に
リーマンショック後、家計部門のバランスシート調整が長引く米国。欧州の財政危機を背景に外需頼みも揺らぎ始めるなど「日本化」の様相も指摘される。米景気は回復するのか、失速するのか。カギとなる雇用や消費などの指標から読み取る。
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特集 2012年世界を読む 指標100
世界が見守る「軟着陸」
世界経済が視界不良となる中、インフレが止まらないインドが苦悩している。金融緩和による内需刺激策が取れず、一歩間違うと経済は失速しかねない。景気軟着陸が課題となる中国を含め、新興国は世界の成長エンジンであり続けるのか。
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特集 2012年世界を読む 指標100
超円高、今年も持続?
昨年、最高値を更新した円相場の先高感がなお根強い。欧州財政危機などでセンチメント(雰囲気)に左右されやすいのが相場だ。一歩距離を置いて指標やデータを冷静に見渡すことで、先行きの展望も開けてくる。
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特集 2012年世界を読む 指標100
逆風に耐え、前へ
2012年も世界経済の減速や為替の超円高にさらされる日本企業。株式相場は軟調な展開が予想され、企業の業績改善にもブレーキがかかる。吹き荒れる逆風に耐え抜き、そして飛躍する企業はどこか。トップアナリストに聞いた。
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特集 2012年世界を読む 指標100
日本株相場
2011年は振るわなかった日本の株式相場。日経平均株価は3月の震災ショックで急落した後、夏場にかけて1万円の水準まで盛り返したものの、そこからは徐々に値を下げて8000円台前半へと落ち込んだ。欧州債務問題の深刻化や為替の円高定着が響いた。
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特集 2012年世界を読む 指標100
自動車・機械
東日本大震災やタイの大洪水という苦難に相次ぎ見舞われた自動車業界。2012年は欧州財政危機による世界的な景気後退懸念がくすぶるものの、事業環境好転の兆しが見えてきそうだ。
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特集 2012年世界を読む 指標100
電機・電子
「製品の国内普及率が30%を超えると、利益がピークアウトする」
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特集 2012年世界を読む 指標100
通信・IT
通信業界では、爆発的な普及が予想されるスマートフォン(高機能携帯電話)の行方が今後の業績を大きく左右しそうだ。
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特集 2012年世界を読む 指標100
素材
「鉄鋼業界にとっては、2012年も厳しい決算になるだろう」
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特集 2012年世界を読む 指標100
企業の「変化の過程」から成長性探る
株式投資では個別企業の財務データ分析が欠かせない。企業分析時の新機軸の指標として、「キャッシュフロー・マトリクス」の活用を勧めるのが、投資情報サイトを運営するシェアーズの丸山敦士氏だ。
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特集 2012年世界を読む 指標100
消費・内需
2011年は節電関連商品の需要拡大や経費抑制効果で業績堅調な企業が目立った小売業界。スーパーやコンビニエンスストアは、調理済みの食料品を購入して家庭で食べる中食傾向の強まりも追い風になった。一方、百貨店は専門店との競争激化で苦戦が続いた。
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特集 2012年世界を読む 指標100
自転車族が増えれば景気は上向く
大和証券キャピタル・マーケッツのクオンツアナリスト、吉野貴晶氏は消費行動と株価の関係に相関はあるか、様々な角度からリサーチをしている。
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特集 2012年世界を読む 指標100
エネルギー・インフラ
運輸業界の2012年の先行きは、欧州をはじめとする世界景気に連動する形で、不透明感が強まっている。
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特集 脱「亡国の政治」計画
脱「亡国の政治」計画
「これは、不毛な与野党対立を変え、政治が動くきっかけになるはずだ」。昨年の3月11日。東日本大震災の発生直後、民主、自民両党の複数の中堅議員はこう口を揃えた。未曾有の危機に、与野党の垣根を超え、政治がオールジャパンで迅速に立ち向かう。被災地はもとより、多くの国民がそれを渇望したはずだ。
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特集 脱「亡国の政治」計画
選挙制度改革は政治劣化の一因
今の政治は劣化している。政治家一人ひとりの質も、政党の質も悪くなった。それにより、国民の政治に対する信頼が損なわれてしまっている。様々な背景はあるが、現行の小選挙区比例代表並立制の導入が政治劣化の一因になっているのは間違いない。
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特集 脱「亡国の政治」計画
タブーなき3大改革
「強すぎる」参院問題、首相のリーダーシップと政党のガバナンス不足…。政治停滞の根っこにあるのは、改革不足だ。タブーを排し、解決策を探る。それなしに政治を前に進めることはできない。
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特集 脱「亡国の政治」計画
【1】「強すぎる参院」不要、縮小論への道
現在の政治混迷は1990年代の「政治改革」のせい。こんな見方などから衆院の選挙制度改革を巡る議論が進み出している。しかし、政治が機能不全に陥っている背景にはより大きな要因がある。「強すぎる参議院」問題がそれだ。
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特集 脱「亡国の政治」計画
【3】公認権剥奪、降格 永田町の慣習を廃す
民主党も自民党も支持率が同等に低迷し、無党派層が急増中――。田中愛治・早稲田大学教授は現在の政治状況について「自民党離れが加速した1990年代半ばと似ている。国民は政治に愛想を尽かし始めている」と指摘する。
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特集 脱「亡国の政治」計画
【2】「首相公選制」議論活発化再び
不安定な政治の象徴とも言えるのが、毎年のように首相の交代が続いていることだろう。