「この人は、日産自動車の強さがどこにあるのかを知り抜いている」。カルロス・ゴーンにインタビューした際にそう感じた瞬間があった。東日本大震災の発生直後、彼は滞在先のフランスからすぐに帰国。福島県いわき市にある工場に入った。東京電力福島第1原子力発電所にも近い、いわば「危険地帯」である。「外国人が逃げ出す中、なぜそうしたのか?」と聞くと、「私は日産の社長。なぜトップが真っ先に現場に入ることが不思議なのか」と逆に問いただされた。