世界の防壁が崩落し、その黒々とした亀裂から「外部」が滲出してくる時、それに気づいて壁を補修し、「外部」を押し戻し、世界の秩序を回復することを主務としている人たちがいる。「歩哨」とも「キャッチャー」とも呼ばれる。村上春樹は一貫して、この「歩哨」たちの報われることの少ない仕事を描いてきた。その仕事が果たされたせいで何も起こらなかった仕事。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り411文字 / 全文文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

世界の頭脳に学ぶウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「特集 次代を創る100人」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。