国際金融の世界で今、世界から最も尊敬と評価を集める日本人と言えば、黒田東彦・アジア開発銀行(ADB)総裁に違いない。大蔵省(現財務省)では早くから将来の財務官候補のプリンスと称されていた。国際通貨基金(IMF)への出向から戻った後は国際金融畑を長く歩み、国際局長時代はアジア通貨危機の対応で手腕を発揮。1999年に通貨政策を担う財務官に就任後は、多国間で通貨を融通する「チェンマイ・イニシアチブ」の実現やアジア債券市場の整備に貢献した。3年半という財務官の在任期間は歴代最長である。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り643文字 / 全文文字

日経ビジネス電子版有料会員なら

人気コラム、特集…すべての記事が読み放題

ウェビナー日経ビジネスLIVEにも参加し放題

バックナンバー11年分が読み放題

日経ビジネス2011年10月31日号 89ページより特集目次号全体の目次

この記事はシリーズ「特集 次代を創る100人」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。