国際金融の世界で今、世界から最も尊敬と評価を集める日本人と言えば、黒田東彦・アジア開発銀行(ADB)総裁に違いない。大蔵省(現財務省)では早くから将来の財務官候補のプリンスと称されていた。国際通貨基金(IMF)への出向から戻った後は国際金融畑を長く歩み、国際局長時代はアジア通貨危機の対応で手腕を発揮。1999年に通貨政策を担う財務官に就任後は、多国間で通貨を融通する「チェンマイ・イニシアチブ」の実現やアジア債券市場の整備に貢献した。3年半という財務官の在任期間は歴代最長である。