日本の重大な岐路が目前に迫る。アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議。TPP(環太平洋経済連携協定)交渉に参加するのか。押し寄せるTPP亡国論に屈して参加を見送れば、通商国家日本の未来はなくなる。交渉入りの壁となる農業問題と向き合い、TPP交渉参加を決断しない限り、中国や欧州連合(EU)との交渉も進まない。開国と農業再生を両輪で進める。日本に残された選択肢はこれしかない。

CONTENTS

TPP 21分野の全貌
まず冷静な現状把握を

曲学阿世に惑わされるな
「農業壊滅」は常套句

「臥龍」企業が目覚める時
恩恵、大手だけでない

劣勢挽回の秘策
中・韓・EUを巻き込め

農業再生、最後の挑戦
目指すは「稼ぐ農業」

通商戦略の勝利
日本企業も韓国に渡る

スタートラインに立てるか
六重苦克服の試金石

日経ビジネス2011年11月7日号 22~23ページより目次