シリーズ
有訓無訓

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ヤマトHD・木川特別顧問「修羅場・挫折・失敗が人材を育てる」
富士銀行(現みずほ銀行)に管理職として勤務していた30代、大きな挫折が訪れました。子どもの風疹に感染し、全身の関節が動かなくなったのです。3カ月に及ぶ入院中、握力は8kgまで落ち、ベッドに寝ていても毛布を引き上げることも…
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三菱自動車・市川元副社長「“政治判断”を許さない企業風土を」
2004年から14年まで三菱自動車で財務の最高責任者を務めました。就任したのは、リコール(無償回収・修理)隠し問題でブランドが失墜し、頼みの綱だった独ダイムラー・クライスラー(当時)にも支援を打ち切られてしまった厳しい時…
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ニッポン高度紙工業・山岡会長「土佐和紙を極めニッチトップに」
国内シェア約95%、世界シェア約60%。主力商品であるアルミ電解コンデンサー用のセパレーターで、ニッポン高度紙工業はグローバルニッチトップと言える存在です。電気製品で幅広く使われ、最も薄いと厚さ15マイクロ(マイクロは1…
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「ピンチは変わるチャンス」板東久美子・元消費者庁長官
1977年に文部省(現文部科学省)に入省し、消費者庁長官を最後に退官するまで約39年間の公務員生活でした。この間に出産、育児を経験し、退官後も日本司法支援センター理事長など様々な立場を経験してきました。多くの出会いや学び…
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コープさっぽろ・大見理事長「地域の課題解決、学問より行動で」
北海道全域を事業基盤とする我々は関東の「コープみらい」に次ぐ国内有数の規模の生活協同組合で、食品・日用品などの宅配事業が全体の35%を占めているのが大きな特徴です。1981年に始めた宅配サービスは遠出が難しい高齢者や地方…
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ジャパネット髙田明氏「人生とは、ボトルネックを探す旅」
人生とは、ボトルネックを探す旅だと思っています。個人でも企業でも国でも、課題を前にしたならば、まずは自分が今しなければならないことを正確に把握するところから始めるべきだ、と私は思います。
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「顧みられない人にイノベーションを」ベルナール・ペクールDNDi前代表
2003年設立の「Drugs for Neglected Diseases initiative(DNDi)」という非営利組織の代表を8月末まで務めていました。DNDiは、シャーガス病やリーシュマニア症など「顧みられない…
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オリックス宮内義彦氏「日本経済、このままでは失われた40年に」
日本経済はこのまま衰退の一途をたどるのではないかと最近、私はとても心配しています。1990年代前半にバブル経済が崩壊してから10年がたったころ、世の中には、「『失われた10年』を迎えてしまった。これはえらいことになった」…
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サッポロHD上條特別顧問「マーケティング語るには生活者たれ」
私は、家族と過ごす時間が短い人間にマーケティングを語らせません。若いメンバーにも常々「生活者たれ」と言ってきました。市場に意識を向け、「消費者にとって良い変化なのか」「つくる側の独り善がりになっていないか」と考え続ける。
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ドトール鳥羽名誉会長「体験から自信は生まれる。若い人にも苦労を」
企業の中でリーダーの立場にある人たちが、部下をどう育てたらよいかと迷うのは世の常でしょう。私は、若いときの苦労が人を育てるということをもっと重視してよいと思います。ドトールコーヒーを1962年に立ち上げ、全国チェーンに広…
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「低賃金ニッポン、合成の誤謬から抜け出せ」 神津・連合前会長
日本と主要国の賃金水準がこの30年で大きく開きました。今回、最低賃金の引き上げ幅が過去最大の31円となりました。関係者の大変な努力があったと思いますが、世界との開きが埋まることはないでしょう。
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マツダ人見光夫氏「EV時代、独自の価値生み出せねば勝てず」
エンジンの先行技術開発にほぼすべてを費やした技術者としてのキャリアは、我慢と挫折の連続でした。懸命に開発した技術が新型車に搭載されるには、商品開発の技術者に採用してもらわなければなりません。
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目指すは「工業製品の宮大工」 関ケ原製作所の矢橋相談役
最近は、仕事とプライベートを分けて考える人も多いようですが、関ケ原製作所の考え方は違います。会社は社員が1日8時間も一緒に働いている場です。仕事は人生を充実させるためにあり、職場は成長の場であるべきです。
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日比野克彦氏「人と人をつなぐアート 行動変容を促す力に」
限界集落といわれる新潟県十日町市莇平(あざみひら)で2003年から、「明後日朝顔」というアートプロジェクトを始めました。莇平で朝顔を咲かせ、収穫した種を茨城へ、さらにそこで収穫された種が九州へ……というように種の履歴を残…
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北村滋・前国家安全保障局長「技術を守り、育てるため備えを固めよ」
警察官僚として、日本の技術を盗もうとする外国のスパイと対決してきました。野田佳彦内閣以降は、内閣情報官として政府の情報収集・分析(インテリジェンス)を率い、2019年9月から約2年間、安全保障政策の総合調整を担う国家安全…
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酒蔵の技術信じて30年 女性社員の言葉が独自製品の突破口に
幕末から続く造り酒屋である当社は、売上高の大半をコメと発酵技術によって独自開発した「ライスパワー」エキスが占めています。エキスにはいろいろな種類があり、例えば「ライスパワーNo.11」は、医薬部外品の有効成分として肌が水…
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鈴木喬エステー会長「運こそ実力。経営者はばくち打ちであれ」
コンプライアンスを重視する風潮が社会に広がった影響でしょうか。最近は、規則に縛られた「ガバナンス官僚」が職場で幅を利かせる会社が増えているような気がします。事業のブレーキ役ばかりが増え、アクセルを踏む社員が減ってしまった…
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虎の門病院・大内前院長「若返った日本人。高齢者は75歳以上とすべし」
現在の日本人は昔より若返っています。歩くスピードや握力、知的機能、残存歯数などを調べると、20~30年前よりだいたい10歳ぐらいは若い。ですから私は、「75歳以上を高齢者とすべし」と主張しています。
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「出向先での失敗、自分の役割を考える契機に」堤裕・紀文食品社長
創業84年目の2021年4月に東証に上場してから、1年と少したちました。上場した理由は、100周年を迎えるにあたりグローバル企業へと転換するためです。
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「パーパスは掲げるだけでは意味がない」村田製作所・藤田元副会長
1975年に村田製作所に入社以来、経理・財務畑を歩んできました。入社当初は事業規模も小さく、若手のころから経営会議に参加できました。