シリーズ
直言極言

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真の“グローバル企業”とは
2011年を振り返ると、戦後かつてない大震災と、それに続く原子力発電所事故によって、日本の活力が大幅に落ち込んだ。歴史的な円高や日本国内の電力供給の不安定さを受け、海外に出る企業は今後、一層増えるだろう。
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“異文化”を取り込め
海外展開をするに当たって、多くの企業が人材リソースをレベルアップするためのプログラムに取り組んでいる。しかし内容を聞くと、英語教育にとどまっているケースが非常に多い。
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舌禍より怖い「不寛容」
ツイッターやフェイスブックなどへの不用意な書き込みが発端で、“炎上”する例が相次いでいる。舌禍の当事者の多くが、若手社員や大学生なのも特徴だ。ネットに精通しているはずの彼らが、なぜこのような失態を犯してしまうのか。理由は…
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不正経理には厳罰を
我が社では個別企業に対するコメントは一切しないことにしているので、以下は一般論で述べることになるが、今、問題となっている精密メーカーのケースには怒り心頭である。
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「相続税廃業」を避けるために
ある地方都市の駅前に、漬物店を代々営む中小企業がある。50人近くの従業員を抱えて製造、販売を手がけていて、味も接客も評判が高く観光客や地元客で大いに賑わっている。周囲の開発が進む中で、わずかに「その町らしさ」をとどめる貴…
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海外M&Aの戦略が見えない
日本企業が海外企業を買うイン・アウトのM&A(合併・買収)が急増している。国内市場が成熟する中で、海外に成長の糧を求めるのは当然のことで、私もこのことに全く異論はない。
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「TPP問題」はこれから本番
日本がTPP(環太平洋経済連携協定)交渉に参加するかどうか、激しい論争が繰り広げられた。国内農業の保護を前面に押し出し、与野党ともに反対する議員が多い中で、野田佳彦首相はどう決断するのか。これが主要メディアの視点だった。
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日本よ、主体性を発揮せよ
TPP(環太平洋経済連携協定)への参加を巡り、国内を二分する議論が闘わされている。反対論の中には、日本の伝統が破壊され米国化が進むのではないかとか、農業が壊滅的打撃を受けるといった極論が多くあった。交渉もしていないのに、…
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女性よ、世界に出よ
男女雇用機会均等法の施行から25年。日本ではいまだに女性役員の数は少ない。女性を起用する最大の目的は競争力の強化にある。社会の変化が著しい今、企業は常にイノベーションを求められている。革新を起こすには人材のダイバーシテ…
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命脈握る「脳内ジョブズ」
米アップル共同創業者、スティーブ・ジョブズ氏のご冥福を心よりお祈り申し上げたい。かつてない成功を収めた稀代のカリスマだけに、“ジョブズ後”の同社を懸念する声は非常に多い。
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しぶとい欧州の生命力
9月末の3日間、急遽パリへ出張してきた。弊社と同じ筋金入りの長期運用会社であるコムジェストと意見交換するためである。コムジェストは独立系ということもあり、どこかの金融グループや親会社の意向や見解に引きずられることがない。…
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「農」のケースメソッド
先日、熊本県で開催された「くまもと農業経営塾」のゼミで講師を務めさせていただいた。受講条件は、熊本県内在住で5年以上の農業経験があること。農業の担い手として、経営改革に意欲を持っていること。申し込んでも、選考の結果、受講…
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野田政権の陥穽「2つの口」
開いた口が塞がらない――。鉢呂吉雄・前経済産業大臣の失言を聞いた時、多くの人がそう感じただろう。就任からわずか9日目で退任を余儀なくされた閣僚は、まさに複数の失言を放って新内閣に打撃を与えた。